青山　負けたら一番悔しそうですもん（笑）。露骨には出さないけど、あふれ出ちゃってるんですよ。そういう感情が選手と同じ監督。日本代表監督の森保さんを見ていても、変わらないなって思います。もちろん、新しいことをどんどんインプットして、進化されていると思うんですけど、人間的な部分は絶対に変わってないでしょうね。

――芯の部分とか、哲学の部分とか。

青山　カタールのW杯でも結果を出して、本当に素晴らしい指導者だなって思うんですけど、僕からしたら、そりゃ森保さんだからそうなるでしょって。それは僕たちサンフレで指導してもらった選手たちが一番よくわかってる。なんかこう、導いてくれるんですよね。でも、俺が導いているなんて素振りはまったく出さない。選手が頑張ってくれたから、って本当に思われているんです。やっぱりそういう人と一緒に戦いたいですよね。

――青山選手も2019年のアジアカップまでは、あのチームの一員でした。どんな思いでカタールW杯での日本代表の戦いを見ていたんですか？

青山　一ファンの気持ちですよ。本当に凄いなって思って見てました。自分が一緒にやったメンバーは少なくなりましたけど、（吉田）麻也とか、（長友）佑都とか、（酒井）宏樹とか、W杯を一緒に戦った仲間ですし、尊敬しかないです。普段、連絡を取り合うような仲じゃないんだけど、勝手ながら僕らを代表して戦ってくれていると思っていたし、やってくれると僕は信じていましたけどね。

2014年ブラジルW杯（練習風景）©︎JMPA

「一緒に戦いたくなる監督」

――森保さんは「導いてくれる」指揮官だと。それはどういうことですか？　選手をまとめていく力があるということ？

青山　どうなんですかね……一緒に戦いたくなるというか、この人について行けば、って思わせてくれるというか。離れている今だったら、応援したくなる人なんですよね。もうこんなに遠い存在なのに、今でもすごく身近に感じる（笑）。もちろん勝負事だから、勝たなきゃいけないんだけど、たぶん森保さんは勝てばいいとは思ってない。みんなが成長して、みんなで戦って、みんなで勝つ。みんなの気持ちを常に考えてくれていて、みんなのMAXを引き出そうとしてくれる。だから、一緒に戦いたくなるんです。あそこまでチームづくり、環境づくりにこだわる監督は、森保さんしか知らないですね。

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