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巨人・岡本和真が史上初の6試合9本塁打! 量産の秘密は…落合、松井も語っていた“打撃の真髄”「40本クリアで初めてホームランバッター」
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph byJIJI PRESS
posted2023/08/12 17:02
ホームラン争いを独走する31号本塁打を放った巨人・岡本和真。自身初シーズン40本超なるか
今季の岡本の変化は、打席での構えにある。
少し左足を引いてオープン気味に構えている。まさにあとは踏み込むだけの形を作って、ボールを呼び込んでいるのだ。
その上で大久保コーチは技術的な進歩も大きいと語る。
「もともとインコースを打つのはあまりうまくなかったけど、今年は腕を畳みながら上腕で小さい三角形を作って回れるようになった。前はそれができなかったので、身体を開いてしまっていたけど、今年は肩を開かないでも内角を打てるようになった」
そうして叩けるポイントさえ作れれば打球は飛ぶ。今年は左方向への打球の質が変わり、左方向へ強い打球を放てる確率も劇的に上がった。そこが覚醒の秘密であり、去年までの岡本和真と今年の岡本和真の変化なのである。
100試合を消化した時点で31本塁打は、自身初の40ホーマーの大台をクリアするシーズン44本塁打ペースとなる。
そこで思い出す言葉がある。
「シーズン40本塁打をクリアして初めてホームランバッターと言える」
メジャーに渡って1年目にシーズンでわずか16本塁打に終わった松井さんが、ホームランバッターとして目標に掲げた言葉である。
2021年に39本塁打で大台に1本、及ばなかった岡本が、本格的なホームランバッターへの仲間入りをするのは確実だろう。
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