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巨人・岡本和真が史上初の6試合9本塁打! 量産の秘密は…落合、松井も語っていた“打撃の真髄”「40本クリアで初めてホームランバッター」
posted2023/08/12 17:02
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph by
JIJI PRESS
巨人の岡本和真内野手が本塁打を量産している。
8月2日のヤクルト戦で今季23号と24号の2本塁打をマークすると、3日の同カードでも2試合連続のマルチ本塁打となる2発。5日の広島戦で27号ソロを放つと翌6日の同カードでは何と1試合3本塁打と爆発して今季の本塁打数を30本の大台に乗せた。そして8日からの首位阪神との3連戦初戦でも東京ドームのバルコニー席に特大の31号を放ったのだ。
この間6試合で9本塁打。過去に7戦9本塁打は巨人・王貞治が3回、ヤクルト時代のウラジミール・バレンティンが1度、それぞれ記録しているが、6試合で9本塁打は史上初。岡本の爆発の凄さが分かるというものだ。
1試合3発を放って30号に到達した広島戦でのお立ち台。
「いい流れに乗れるようにもう1本という気持ちでいったのが本塁打になって良かったです。こういうことはなかなかないので、切り替えて1試合1試合頑張りたい。(6年連続の30号達成は)謙虚に頑張っていきたいなと思います」
淡々とこう語った岡本のコメントだ。
その後の記者囲みで30本の大台到達を聞かれても、ある意味、紋切り型のコメントが続く。
「まあ1つの自分の中での目安にしている数字という部分もありますけど、まずはチームが勝つことというか、優勝を目指してやることなので、また勝てるように頑張りたいと思います」
独特な間と雰囲気で周囲をほっこりさせたり、絶妙なコメントで笑いを誘うことはあるが、基本的に野球の技術的なことは多くを語らない。本塁打を打っても、こうして紋切り型の“頑張りますコメント”がほとんどで、なかなかバッティングの細かな話や考え方などには触れたがらないのが常なのだ。
今年の岡本の”一番の変化”とは?
ただ、今年の岡本は明らかに昨年までの岡本とは違う。その象徴的な出来事がこの真夏の大爆発なのは間違いない現実だ。