酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
「細川成也と大竹耕太郎が中日・阪神移籍で覚醒」現役ドラフトがNPB版リスキリングに?「巨人オコエも二軍落ちしたけど…」
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byHideki Sugiyama
posted2023/06/13 11:00
中日加入後、3割を大きく超える打率をマークしている細川成也。現役ドラフトで覚醒した代表格といえるだろう
日本社会は「雇用の流動性がない」ことが問題だとされるが、プロ野球も「選手移籍の流動性」を高め、埋もれた人材に活躍の場を与えることが、球界の活性化にもつながる。
最近、「リスキリング」という言葉を聞くことが多くなった。「新たな分野や職務で新しいスキルを習得すること」だが――現役ドラフトとは、プロ野球のリスキリングではないかと思う。
昨年の第1回現役ドラフトは、1巡目指名のみで終わった。今年はぜひ2巡目まで指名をして、埋もれた人材をしっかり掘り起こしてほしい。そして選手も、現役ドラフトでの移籍をポジティブに受け止めてほしいと願う。
現状のパで「1人しかいない3割打者」って誰?
【2023年6月6日~6月11日 週間成績】
〈パ・リーグ〉
楽 天5試4勝1敗0分 率.800
ロッテ6試4勝2敗0分 率.667
ソフトバンク6試3勝3敗0分 率.500
オリックス6試2勝4敗0分 率.333
西 武6試2勝4敗0分 率.333
日本ハム6試2勝4敗0分 率.333
最下位の楽天が4勝1敗と好調。ロッテも勝ち越して首位を奪還した。しかしロッテ、オリックス、ソフトバンクの「3強」は維持されている。
〈打撃成績5傑〉※打撃の総合指標であるRC=Runs Create順
近藤健介(SB)20打8安3本6点 率.400 RC8.35
頓宮裕真(オ)21打9安3本5点 率.429 RC7.84
甲斐拓也(SB)19打7安3本6点 率.368 RC5.66
角中勝也(ロ)11打7安1本5点 率.636 RC5.28
マルティネス(日)13打5安1本3点 率.385 RC4.45
WBCからチームに復帰してやや冴えなかったソフトバンクの近藤が復調。オリックスの頓宮は通算打率.349で、パ唯一の3割打者だ。ソフトバンクの甲斐は昨年は1本塁打だったが、今週だけで3本塁打。通算5本打っている。本塁打は近藤、頓宮、甲斐の3本、打点はロッテの山口航輝が11日の広島戦で満塁ホームランを放つなど8でトップ。盗塁はソフトバンクの三森大貴が2回成功した。
〈投手成績上位〉※リーグ防御率に基づくPR=Pitching Run順
山岡泰輔(オ)1登H7回 責0率0.00 PR2.55
東浜巨(SB)1登1勝7回 責0率0.00 PR2.55
早川隆久(楽)1登1勝7回 責0率0.00 PR2.55
メルセデス(ロ)1登1勝7回 責0率0.00 PR2.55
有原航平(SB)1登6.2回 責0率0.00 PR2.43
辛島航(楽)1登6.2回 責0率0.00 PR2.43
オリックス山岡、ソフトバンク東浜、楽天の早川、ロッテのメルセデスが7回零封。しかし山岡には勝ち星つかず。MLB帰りのソフトバンク有原は6月6日のDeNA戦で先発し6.2回を自責点ゼロの好投。勝ち星はつかなかったが戦線に加わった。救援では楽天の松井裕樹が3セーブ、同じく酒居知史が3ホールドだった。