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26年ぶり日本一、21億円の置き土産まで!“マッチョマン”吉田正尚がオリックスで愛されまくった理由…先輩ラオウ「みんなでボストン行く」 

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米虫紀子

米虫紀子Noriko Yonemushi

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photograph byBillie Weiss/Boston Red Sox/Getty Images

posted2022/12/18 11:02

26年ぶり日本一、21億円の置き土産まで!“マッチョマン”吉田正尚がオリックスで愛されまくった理由…先輩ラオウ「みんなでボストン行く」<Number Web> photograph by Billie Weiss/Boston Red Sox/Getty Images

ボストン・レッドソックスの入団会見に臨んだ吉田正尚(29歳)。少し照れくさそうに英語で挨拶した

 吉田は真面目で物静かな印象だが、実は遊び心にあふれている。

 3年目のシーズンに、チャンス時の吉田の打席で球場のスクリーンに流れる動画がちょっとした話題になった。The Village Peopleの『Macho Man』の曲に合わせて、吉田がユニフォーム姿でダンベルを持ってトレーニングするコミカルな動画。それをきっかけに、『Buffaloes正尚チャンスダンベル』というダンベル型のグッズが販売され、チャンス時にファンがそのグッズを振って応援するスタイルが定着した。

 翌年にはさらにグレードアップ。吉田が黄色いタンクトップに覆面マスクという姿で、そのダンベルグッズを持って、他の覆面レスラー2人とともに踊るチャンス動画が流れた。思わず笑ってしまうそのユニークな映像は、今回の契約後、レッドソックスが球団のSNSで公開した吉田の紹介動画の中でも使用されている。

 オリックス球団側の考えた企画に吉田が渋々乗ったのかと思いきや、実は担当者との打ち合わせの中で、本人が積極的にアイデアを出して実現したと聞いて驚いた。

 事業企画部の後藤俊一部長はこう語っていた。

「吉田選手はすごく協力的ですし、セルフプロモーションが上手。もともとチャンステーマに『Macho Man』を選ばれていたので、そこから着想していろいろな演出が、球団主導というよりも、ご本人も含めた雑談というか、話の中でどんどん広がっていきました」

 そこには当然、ファンを楽しませたいという思いがある。2021年に選手会長に就任してからは特に、ヒーローインタビューなどでファンをクスッと笑わせるリップサービスもよく聞かれるようになった。

 そんな一面をわかってもらえれば、きっとボストンでも愛されるに違いない。それ以前に、持ち前の打撃や勝負強さでファンの心を鷲掴みにするほうが早いかもしれないが。

 リーグ優勝から四半世紀も遠ざかっていたオリックスに、リーグ連覇と26年ぶりの日本一、さらには約21億円の譲渡金という置き土産を残し、マッチョマンは旅立っていく。マサタカ・ヨシダの新たな挑戦が始まる。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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