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「まさか“本田圭佑”の横でW杯を実況するとは…」ABEMA中継で話題の寺川アナが“ホンダ解説”を振り返る「麻也って呼んでしまった」
text by
林遼平Ryohei Hayashi
photograph byAtsushi Tokumaru
posted2022/12/16 11:02
テレビ朝日入社13年目、この12月に35歳になる寺川俊平アナアナウンサー。本田圭佑とW杯中継を担当するという大役を務め上げた
――試合中、横にいる本田さんはどんな様子だったんでしょう？
寺川アナ 試合前からピッチリポーターを務めていた槙野（智章）さんと3バックか、4バックかの議論を始めていました。私としては「試合までとっといて！」という気持ちでしたが、それぐらいサッカーに真っ直ぐ向き合っているんだなと。ちなみに私は試合中、何かある度に立ち上がっていましたが、本田さんはいつもリラックスしながら喋っていました。日本がゴールを奪った時も少し前に乗り出すくらいで（笑）。
――寺川アナと同い年である槙野さんの存在は大きかったのではないでしょうか？
寺川アナ そうですね。もちろん本田さんとのやり取りはすごく楽しいのですが、私と意見を戦わせることはできないじゃないですか。だから2人の関係性に助けられる場面は多かったと思います。ピッチサイドの槙野さんが見えたものに対して、本田さんが「それは違うんじゃないか」と。本田さんと槙野さんが議論している時間帯は、シンプルにサッカーファンとしてニコニコしていました（笑）。私はチャンスになるまで余計な口を挟まないように、むしろ、この“討論”が大事かなと。
――本田さんや槙野さんとの掛け合いは日本でも話題になっていました。それは感じていましたか？
寺川アナ 私自身が面白いと感じていたので、きっと楽しんでもらっているだろうなとは思っていました。ただ、こちらが本田さんや槙野さんに面白いことを言ってもらおうと欲を出すことが一番いけないことだなとも思っていて。注目が集まったことは嬉しいですが、そんな状況で少しでも調子に乗れば、すぐに手のひらを返されてしまう。本田さんも手応えはあったはずですが、振り返ると、どの試合もスタンスは変わっていません。常に最高の準備をする本田さんや槙野さんからブレないことの大切さを学びました。
（つづく）
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