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ドラフトウラ話…日本ハム4位指名の“逸材”「スカウト部長が見逃した球団も複数あった」ドラフト全指名を検証する《日ハム・中日・ロッテ編》
posted2022/10/30 17:05
text by
安倍昌彦Masahiko Abe
photograph by
JIJI PRESS
ドラフトの結果を受けて、セ・パ全球団の支配下指名された選手たちを検証します。ウェーバー順、第1回は日ハム・中日・ロッテ編です。【全4回の1回目/#2、#3、#4へ】
日本ハム4位指名「スカウト部長が見られなかった球団もあった」
【日本ハム ドラフト指名選手(※支配下)】
1位 矢澤宏太 22歳 投手 日本体育大 173cm71kg 左投左打
2位 金村尚真 22歳 投手 富士大 176cm83kg 右投右打
3位 加藤豪将 28歳 内野手 メッツ傘下3A 185cm91kg 右投左打
4位 安西叶翔 17歳 投手 常葉大菊川高 186cm86kg 右投右打
5位 奈良間大己 22歳 内野手 立正大 172cm72kg 右投右打
6位 宮内春輝 26歳 投手 日本製紙石巻 176cm76kg 右投右打
【日本ハム 総評】
「1位公表」の矢澤宏太(投手・日本体育大)が指名重複なしで獲得となった。
以前から「目玉」として新聞紙上を賑わしていたが、「二刀流」とか「150キロ」とか、話題性があったから大きな活字になった。「ひとりドラフト」では横浜DeNAの繰り上げ1位とした。これには「そこまでではないだろう!」とずいぶんとご意見、お叱りをいただいたものだ。世評とプロの評価に差があるのは、ドラフトには付きもの。特に飛び抜けた身体能力を持ちながら、ワザがまだ幼いタイプの場合に、そうした「落差」が生じるようだ。
2位で金村尚真(投手・富士大)を指名できたのが大きい。新庄剛志監督所望の「試合を作れる投手」だ。速球、変化球、コントロール、緩急、クイック、けん制、守備ワーク……欠点のない投手だ。
おそらく、シーズン当初から金村投手が戦力として、ひと足先に働いている間に、二刀流・矢澤宏太をいろいろと「実験」する時間が作れる。これが大きい。