マスクの窓から野球を見ればBACK NUMBER
ドラフトウラ話…他球団スカウトの証言「ヤクルト2位指名、悔しかった球団が多いはず」ドラフト全指名を検証する《DeNA・オリ・ヤクルト編》
posted2022/10/31 17:25
text by
安倍昌彦Masahiko Abe
photograph by
KYODO
ドラフトの結果を受けて、セ・パ全球団の支配下指名された選手たちを検証します。ウェーバー順、最終第4回はDeNA・オリックス・ヤクルト編です。【全4回の4回目/#1、#2、#3へ】
ある後輩選手「林さんが3位指名なんてありえない…」
【DeNA ドラフト指名選手(※支配下)】
1位 松尾汐恩 18歳 捕手 大阪桐蔭高 178cm78kg 右投右打
2位 吉野光樹 24歳 投手 トヨタ自動車 176cm80kg 右投右打
3位 林琢真 22歳 内野手 駒澤大 174cm74kg 右投左打
4位 森下瑠大 18歳 投手 京都国際高 180cm75kg 左投左打
5位 橋本達弥 22歳 投手 慶應義塾大 181cm84kg 右投右打
【DeNA 総評】
ドラフト当日まで明かさず、フタを開けてみたら、1位・松尾汐恩(捕手・大阪桐蔭高)で他球団との重複なし。元ヤクルト・古田敦也捕手とも、またちょっと違う、新しいスタイルの「すごく上手いショートストップがマスクをかぶっている」ような捕手が誕生した。
ドラフト前、内野手出身のあるスカウトの方が、こんな話をしてくれた。
「基本的に、内野手っていうのはせっかちですよ。捕ってすぐ投げるってメカニズムが染み込んでるんでね。松尾君の動作を見てても、捕る前に投げたい……みたいな敏捷過ぎる部分、確かにありますよ。中学までは、ショートでトッププレイヤーだった子ですから。うーん、どうですかねぇ……投手によって、気にする人もいるでしょうね」
忙しく、素早く動く中で、捕手には「ストップモーション」も大切である。「捕球」とは、球審と投げた投手に球筋を確認してもらう作業。球道の終点が「捕球点」になる。
そういうことからの「プロ野球修業」になるのかもしれない。
2位・吉野光樹(投手・トヨタ自動車)以下、見事に「即戦力」ばかり並べて見せた今年のベイスターズ・ドラフト。