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W杯イヤーに顎を骨折…中村憲剛が語る“本大会前の選手心理”「もう呼ばれないんじゃないか、と」「当確印が出ていても不安は消えない」

posted2022/09/22 11:06

 
W杯イヤーに顎を骨折…中村憲剛が語る“本大会前の選手心理”「もう呼ばれないんじゃないか、と」「当確印が出ていても不安は消えない」<Number Web> photograph by Kenzaburo Matsuoka/AFLO

南アフリカW杯を控えた2010年2月に下顎骨を骨折し、スタンドから試合を観戦する中村憲剛氏(同年3月)。懸命なリハビリを経てW杯への切符をつかんだ

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中村憲剛+戸塚啓

中村憲剛+戸塚啓Kengo Nakamura + Kei Totsuka

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Kenzaburo Matsuoka/AFLO

 カタールW杯前最後の活動として、9月23日にアメリカと、27日にエクアドルと対戦するサッカー日本代表。W杯開幕を2カ月後に控えたこの時期、本大会への切符を争う選手たちはどんな心理状態にあるのか。前編に引き続き、森保一監督が招集した30人のメンバー、そして負傷で戦列を離れている選手について、元日本代表MFの中村憲剛氏に解説してもらう。(全2回の2回目/前編へ)

◆◆◆

 システムについては、まずは4-3-3で戦うと予想します。6月の4試合も4-3-3でスタートしていますし、W杯出場国のアメリカとエクアドル相手に、4-3-3でどれぐらいできるのかを確認したいところはあると思います。

 6月の4試合を4-3-3で戦った際に、森保監督はあえてストレスのかかる状態にしたと話していました。今回も同じようにやるのか、それとも最初から選手にあったシステムにするのか。どちらにしても勝敗はもちろん大事ですが、チャレンジして選択肢を増やすことも大事です。2試合を有効に使って、チームの可能性を高めてほしいです。

守田のアンカー起用や「川崎勢の中盤」も見てみたい

 オプションになるのは4-2-3-1でしょうか。カタールW杯アジア最終予選序盤までは主戦術でしたし、鎌田大地、南野拓実、久保建英らトップ下ができる選手もいる。今回は30人呼んでいるので戦術的なバリエーションや組合せを含めて、色々なことが考えられます。

 どのシステムでW杯を戦うかについては、大会直前の選手個々の調子に基づくでしょう。4-3-3の先発に見込んでいた選手が、所属クラブでなかなか試合に絡めなかったり、怪我をしたりという状況が起これば、システムを変える理由になるでしょう。

 個人的には、4-3-3のMFの立ち位置を状況に応じて変えるのはアリだと思っています。例えば守田英正をアンカーに、遠藤航をインサイドハーフに置く。両者の良さを出すという意味では、こちらの配置も見てみたいところです。

 もうひとつ、これは僕が言うと身内びいきに感じられるかもしれませんが、守田、田中碧、旗手怜央の3人による中盤も見てみたいなと。中盤の3人は警告を受けるリスクがあり、遠藤、守田、田中の誰かが出場停止で欠けることも想定しておきたいからです。柴崎岳、原口元気は6月のシリーズで確認したところはあるので、6月に出場機会のなかった守田、旗手を含めたプレー時間をどうするのかは、ひとつの焦点になると思います。

 川崎フロンターレでプレーしていた彼ら3人の間には、コンビネーションの土台となる相互理解が築かれています。一緒にプレーをするのは久しぶりでも、トレーニングで感覚は取り戻せます。プレー強度が高く、相手を見てプレーできる3人なら、日本代表に好影響をもたらしてくれるはずです。

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