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サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
中村憲剛にズバリ質問「大迫勇也は日本代表に戻ってくるのか?」 “本番仕様”の欧州遠征メンバーを分析「いつも以上に納得感がある」
posted2022/09/22 11:05
text by
中村憲剛+戸塚啓Kengo Nakamura + Kei Totsuka
photograph by
Takuya Sugiyama/JMPA
カタールW杯前最後の活動として、日本代表が9月23日にアメリカと、27日にエクアドルと対戦する。W杯直前にカナダとのテストマッチが組まれているが、本番を想定したテストは今回の2試合が最後だ。
森保一監督が招集した30人のメンバーを、元日本代表MFの中村憲剛氏に分析してもらう。大迫勇也が不在のなかで、前線の顔触れはどうなるのか。システムはどうするべきなのか。さらには自身の経験に照らし合わせて、W杯を2カ月後に控えた選手心理にも触れてもらった。(全2回の1回目/後編へ)
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今回のメンバーをひと言で表わすと、「本番仕様」でしょうか。
W杯の登録メンバーと同じ26人での活動も考えられましたが、ケガ人が出たりコロナの影響を受けたりする恐れがあるので、30人という少し大きなグループでコンセプトの浸透をはかり、W杯に臨む集団の雰囲気(当事者意識)を作ることが狙いでしょう。
アメリカ戦とエクアドル戦は、W杯に出場するチームとの対戦として重要な意味を持ちます。テストマッチでありながらも、本番に近い空気感が漂うのでは。
いつも以上に「納得感」のある選考では
同時に、試合だけでなくトレーニングも大きな意味を持ちます。30人全員を試合で使うことができなくても、W杯で招集する可能性のある選手にチームの雰囲気や戦い方を体感してもらうという意図があると考えます。それが、当事者意識の醸成につながります。
森保監督は7月のE-1選手権後に、9月の欧州遠征に連れていきたい選手がいると語りました。今回の招集メンバーでそれに該当するのが、町野修斗と相馬勇紀ということになります。大迫勇也と浅野拓磨が招集されていたら、果たして彼らは選ばれたのだろうかとの思いはよぎりますが、FWとしてのパフォーマンスが評価されたからこその招集であることは間違いありません。
E-1選手権では、横浜F・マリノスの岩田智輝と藤田譲瑠チマも存在感を見せました。個人的にはふたりセットで呼んでも面白いと思いましたが、藤田はU-21日本代表の欧州遠征に招集されています。そちらも貴重な経験です。