PL学園を“継承”した佐久長聖、やっぱり楽しみな智辯

　6日目、長野県代表・佐久長聖のアルプスから流れるのは、イントロを聴くだけでグッとくる往年のファンも大勢いるであろう、PL学園の『ウイニング』と『ヴィクトリー』だ。野球部の藤原弘介監督と岸田健人コーチがPL学園出身というご縁で、同校の楽譜を正式に継承することに。あの名曲が再び甲子園に流れることを考えるだけで、胸が熱くなる。

　そして大会8日目に登場する智辯和歌山。同校の応援といえば、「この曲が流れると何かが起こる」といわれる、“魔曲”として知られる『ジョックロック』が有名だが、同校が日本中に広めた高校野球応援の鉄板曲『アフリカン・シンフォニー』や、JABBERLOOPの『シロクマ』、テレビ朝日「報道ステーション」のスポーツコーナーテーマ曲『Miracle Shot』（KAZSIN）など、ほかにも魅力的な曲が満載だ。

　大声での応援はまだできないため、「カッセ　カッセ　智辯！」という威勢のいい掛け声が聞こえてこないのは少々残念だが、吹奏楽、チア、応援団、人文字と、トータルで美しい応援は智辯和歌山ならでは。

3年ぶりの有観客…生音の素晴らしさを！

　3年ぶりの有観客となった今夏の甲子園。そして、コンクールとともに始まった、吹奏楽部の熱い夏。コロナ禍でブラバン応援禁止の大会もあったからこそ、生音の素晴らしさや。選手を後押しする音楽の力を実感せずにはいられない。

　決勝戦まで、その魅力を大いに堪能したいと思う。

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