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「まず中小クラブ中田英寿・長友佑都型」「いきなり名門の久保建英・宇佐美貴史型」どっちがいい? “日本人ビッグクラブ移籍後実績”を調べた
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph bySports Graphic Number(L,C)/Getty Images
posted2022/08/01 20:00
長友佑都、中田英寿、久保建英。それぞれの移籍ステップアップを見てみると……?
<MF稲本潤一(42):ガンバ大阪→2001~02年アーセナル(4試合0得点)>
ガンバ大阪のアカデミー育ちのボランチで、1997年、17歳でトップチームからデビュー。5年間レギュラーとして活躍し、2000年、日本代表にも選ばれた。
2001年7月、21歳のとき、アーセン・ベンゲル監督(1995年から96年まで名古屋グランパスを指揮)に見込まれて1年間、アーセナルに期限付き移籍したが、カップ戦4試合の出場に留まった。その後、欧州3カ国のクラブでプレーした後、2010年から川崎フロンターレ、コンサドーレ札幌などでプレー。42歳の現在も、南葛SC(関東1部)に在籍する。
日本代表では、82試合に出場して5得点。W杯は2002年から3大会連続出場。2002年大会で貴重な2得点をあげた。
プラチナ世代で期待された宇佐美、宮市だが
<MF宇佐美貴史(30):ガンバ大阪→2011~12年バイエルン・ミュンヘン(5試合1得点)>
ガンバ大阪のアカデミー育ちの攻撃的MF。2009年5月、17歳でトップチームからデビュー。翌年はレギュラーとなり、Jリーグ新人王を獲得した。
2011年7月、バイエルン・ミュンヘンに期限付き移籍したが、5試合に出場しただけだった。バイエルンを1年で退団し、ドイツ1部の他クラブへ期限付き移籍。その後もガンバ大阪とドイツの複数のクラブを行き来した後、2019年からガンバ大阪でプレーしている。
日本代表では27試合に出場して3得点。ロシアW杯に出場した。
<FW宮市亮(29):中京大中京高校→2011~15年アーセナル(2試合0得点)>
高校、年齢別日本代表で快足右ウイングとして活躍。ベンゲル監督から高く評価され、2011年1月、19歳でアーセナルと5年契約を結んだ。しかし、すぐにオランダのクラブへ期限付き移籍。翌シーズン、アーセナルへ戻ったが、カップ戦2試合に途中出場しただけ。以後、イングランド、オランダのクラブへ貸し出されたが、度重なる故障に苦しんだ。
2015年、ドイツ2部のクラブへ完全移籍した後、昨年7月、横浜F・マリノスへ加入。日本代表では、4試合に出場して無得点。W杯には出場していない。
浅野、“マンCに完全移籍”した板倉と食野は……
<FW浅野拓磨(27):サンフレッチェ広島→2016~19年アーセナル(0試合0得点)>
高校卒業後の2013年、広島に入団。4季プレーした後、2016年7月、21歳でアーセナルへ(移籍金は400万ユーロ=約5億5000万円=と報じられた)。しかし、ドイツの複数クラブへの期限付き移籍を繰り返す。2019年、パルチザン(セルビア)へ完全移籍。2020-21シーズンは国内リーグで18得点をあげたが、昨年5月、給料未払いを理由に退団。ドイツ1部ボーフムに入団し、現在に至る。
日本代表では36試合に出場して7得点で、今年のW杯出場を目指す。現在の推定市場価格は300万ユーロ(約4億2000万円)。