スポーツ百珍BACK NUMBER

長谷部誠38歳と鎌田大地(23戦11発)のEL実績が超スゴいけど… 20年前の小野伸二はどんな名手と優勝した?〈過去の海外組を大調査〉 

text by

茂野聡士

茂野聡士Satoshi Shigeno

PROFILE

photograph byMutsu Kawamori

posted2022/05/22 17:02

長谷部誠38歳と鎌田大地(23戦11発)のEL実績が超スゴいけど… 20年前の小野伸二はどんな名手と優勝した?〈過去の海外組を大調査〉<Number Web> photograph by Mutsu Kawamori

EL制覇を成し遂げた鎌田大地と長谷部誠。日本人選手はELでどんな実績を残したか

 当時の雑誌などを見ると、日韓W杯開幕目前ということもあってか「小野のUEFA杯制覇」について、そこまで大々的に扱われていなかった。

 ただ……09-10シーズンに「UEFA Europa League」に改称されて以降、年を追うごとに大会としての“箔”がついてきたように見える(今大会決勝のレンジャーズ、フランクフルトサポの盛り上がりも凄かった)。獲れるタイトルなら獲りたい、というのはファンの性でなのだろう。そしてELの下には「ヨーロッパカンファレンスリーグ(ECL)」といったカテゴリもできていることを踏まえれば、ELの価値が上がっているとも言える。

 さらに、ELはCLグループステージ3位のチームが決勝Tから出てくる。そのため「あれ? 今回の組み合わせ、知名度ならCLとそんなに変わらないじゃん」というケースもある。今大会のELでは決勝トーナメントプレーオフからバルサvsナポリ、ポルトvsラツィオなど“CLでもありそう”な組み合わせだったし、フランクフルトがベスト4に入った18-19シーズンはチェルシー、アーセナル、バレンシアが名を連ねた。そう考えれば、EL制覇の難易度が上がっているのだろう。

ELでベスト8以上を経験したのは誰?

 そう考えると日本人選手がELを制覇したというのは快挙なワケだが……過去、主力として躍進を果たしたのはどんな面々なのか。ベスト8以上を調べてみた。

☆ベスト8☆
〈内田篤人/シャルケ(ドイツ)11-12シーズン〉
・GLの対戦相手:ステアウア・ブカレスト、マッカビ・ハイファ、AEKラルナカ
・決勝T以降の対戦相手:プルゼニ、トゥエンテ、アスレティック・ビルバオ
・主力選手:DFマティプ、パパドプーロス、MFドラクスラー、FWラウール、フンテラール
・内田の成績:8試合(629分)

〈香川真司/ドルトムント(ドイツ)15-16シーズン〉
・GLの対戦相手:クラスノダール、PAOK、ガバラ
・決勝T以降の対戦相手:ポルト、トッテナム、リバプール
・主力選手:GKバイデンフェラー、DFフンメルス、MFムヒタリアン、ロイス、FWオーバメヤン
・香川の成績:8試合(480分)

内田、香川はELでもしっかり結果を残していた

 内田、香川ともにドイツのルール地方の2大人気クラブであるシャルケ、ドルトムントで主力を張っていたことがまずスゴいのだが……当時の面々に懐かしさを覚える人も多いだろう。

 内田とシャルケは2010-11シーズンにCLベスト4という好成績を残したものの、リーグ戦では14位に沈んだ。しかしカップ戦優勝を果たし、ELの舞台に回った。ここで得点源となったのはオランダ代表でも大活躍したフンテラールで、内田もヘーガーとのポジション争いを繰り広げながら出場機会を伸ばした。

【次ページ】 長谷部は3シーズン前のELでも……

BACK 1 2 3 4 NEXT
長谷部誠
鎌田大地
小野伸二
フランクフルト
フェイエノールト
内田篤人
香川真司
シャルケ
ドルトムント
酒井宏樹
マルセイユ
南野拓実
ザルツブルク

海外サッカーの前後の記事

ページトップ