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落合博満68歳に…35年前“初めての本”に落合が書いた本音「選手は、勝つための駒にすぎないんだ」「野球をやるなら東京に限るね」 

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近藤正高

近藤正高Masataka Kondo

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photograph byBUNGEISHUNJU

posted2021/12/09 11:05

落合博満68歳に…35年前“初めての本”に落合が書いた本音「選手は、勝つための駒にすぎないんだ」「野球をやるなら東京に限るね」<Number Web> photograph by BUNGEISHUNJU

写真は1985年、パリーグ三冠王になった落合博満(ロッテ)とセリーグ三冠王のランディ・バース(阪神)。翌年も2人とも両リーグで2年連続三冠王に

 筆者の手元にある『なんと言われようとオレ流さ』の5刷には、巻末のデータ集に1986年の成績が追記されている。そこには編集者が書いたのだろう、《落合は現在(昭和61年度終了時点)32歳。この年齢までに、王は534本塁打で1771安打、長島も294本塁打で1675安打しており、落合はどう転んでも2000安打、500本塁打は望めない》との一文が付されていた。しかし、引退年齢では王貞治を5歳、長嶋茂雄を7歳上回り、45歳まで現役を務めた彼は、通算2371安打・510本塁打の記録を残すことになる。

 思えば落合は、ロッテ入団時の「プロでは通用しない」との評を覆して以来、ユニフォームを脱ぐまでずっと想定外のことをやってのける存在だった。それというのも、自分流を貫きながらも、目標に向けてけっして一つの方法に固執せず、その都度考えながら柔軟に変化を繰り返してきたからこそだろう。<前編から続く>

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