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【197試合無失点】世界最強GKノイアーの物語… 5歳時のテディベア、“遠足”みたいな守備範囲とオーラの秘訣
text by
中野吉之伴Kichinosuke Nakano
photograph byTakuya Sugiyama/JMPA
posted2021/02/20 17:01
2010年W杯時のノイアー。あの驚異的な守備範囲と反応、フィード力。彼がGKの概念を変えたと言って過言ではない
ブッフォンもそうだったが、相手のシュートが……
「イタリア代表のブッフォンは、難しそうなボールをいとも簡単にキャッチしてしまう。あるいは、際どいコースに打たれたシュートをなんでもない顔で見送ったりする。これは相手FWにとってすごいプレッシャーになる。より際どいコースを狙おうとすればするほど、シュートは枠を外れていったり、GKの腕の中に飛び込んでいったりする」
今のノイアーは、まさにそんな感じだ。相手選手が全身全霊で放ったシュートを涼しい顔でキャッチしたり、何食わぬ顔で見切ったり、クロスボールを軽々とキャッチしては素早く攻撃につなげたりしている。
今季、過密日程に苦しむバイエルンの守備はそこまで安定していないものの、リーグで首位を走り、CLでも勝ち進んでいるのは、ノイアーの攻守に助けられている面も大きい。現在34歳のノイアーはまだまだ後進にポストを譲る気はない。それどころか円熟味を増し、ますます完成されたGKとして成長を続けている。
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