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東大卒60歳日本人が「瀕死の街のシンボル再建を」なぜオランダのサッカークラブに経営参画したか「ギャンブル的予算ではなく…」意図を明かす

posted2026/02/02 11:02

 
東大卒60歳日本人が「瀕死の街のシンボル再建を」なぜオランダのサッカークラブに経営参画したか「ギャンブル的予算ではなく…」意図を明かす<Number Web> photograph by Asami Enomoto

東京大学を卒業し、長年日本サッカーに携わった人物に聞く「オランダ2部クラブ経営参画」の背景とは

text by

田村修一

田村修一Shuichi Tamura

PROFILE

photograph by

Asami Enomoto

 前シティ・フットボールグループジャパン代表として、シティ・フットボールグループと横浜F・マリノスの業務提携の仲介役を長く務めてきた人物がいる。

 利重孝夫(60歳)である。読売ユースに所属し、東京大学時代にはア式蹴球部(サッカー部)に所属した利重は教養学部卒業後、日本興業銀行(現みずほ銀行)に入行。コロンビア大学への留学後、楽天に入社して同社がサッカービジネスに参入する契機をつくった人物でもある。

 そんな利重がフットボール人材育成のための新たな欧州拠点を構築する会社として、オランダに出島フットボール(以下出島)を創設したのは2024年10月だった。翌年4月に出島は、オランダ2部エールステディビジに所属するMVVマーストリヒトの株式の半数を獲得。オランダのプロクラブの株を取得し、経営参画する最初の日本人グループとなった。

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 100人を超える日本人選手がヨーロッパのクラブに移籍し活躍している今日、日本は南米、アフリカ諸国と遜色のない選手輸出大国となった。だが、資本投下によるクラブの買収、経営参画の面ではアメリカやアラブ諸国には遠く及ばない。

 その中で出島と利重は、オランダで何をしようとしているのか――本人にその背景と意図を聞いた。そのインタビューを、3回に分けて掲載する。なお、今回は、取材にあたり一橋大学准教授である中村英仁氏の協力を仰いだ。

財政的問題をクラブは抱えていた

――4月1日に経営参画が発表されて半年以上が経ちました。現状や役割分担などはどうなっていますか。

「今は半々で株主として参画している状況で、着実に進めているという感覚です。厳密に役割分担を線引きしているわけではなく、同じ株主で筆頭パートナーとして、得意なことを組み合わせながら進めています」

――地元株主はどのくらいの人数なのですか。

「全体では何十人かいます。メインで動いているのは5~10人程度。30~40代が中心です。企業家でありながら地元に根付いた面も持つアントレプレナー型の方々です。これまでは地元の60~70代の方々が名誉職的にクラブを支えてきましたが、現代の環境に追いつけていない印象がありました。執行部の任命などでも温度感がつかみづらかったのでしょう。そうした一連の状況がクラブの財政的問題につながっていたのではと感じています」

街のシンボルは瀕死の状態にあった

――財政的問題とは?

【次ページ】 予算規模は5~18億円付近の中で

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