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W杯まであと2年 森保ジャパンがメキシコに突きつけられた「すぐには埋められない差」とは
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byGetty Images
posted2020/11/18 13:15
前半15分にメキシコ守備陣を崩した日本だったが、鈴木武蔵と伊東純也のシュートはブロックされた
メキシコに突きつけられた「すぐには埋められない差」
それでも、0対2という結果は驚きではなかった。主導権を握っている時間帯に先制できないのは、アジアから飛び出した日本がぶつかってきた課題である。そのうちに先制点を許し、複数得点を喫して逃げ切られるのもまた、これまでに繰り返されてきたパターンだ。
メキシコは94年のW杯から、7大会連続でベスト16入りしている。言い方を変えれば、7大会連続でベスト8入りを果たせていない。それでも彼らは日本の先を行く。すぐには埋められない差を突きつけてきた。日本も選手個々のレベルアップは見られるものの、チームとしての相対評価でははっきりと劣る。それが、日本の現在地である。
20年の活動はメキシコ戦で終了となり、21年は3月からW杯アジア2次予選が再開される。新型コロナウイルスの感染拡大で予選の消化は遅れており、21年以降はアジアでの戦いが続く。日本のホームではなく中立地やアウェイで、お互いにコンディションが似た状況で戦う今回のようなテストマッチは、当分は望めそうにない。
2年後の22年11月21日には、カタールW杯が開幕予定だ。残された2年という時間で、どこまで成長の歩幅を拡げていけるか。「過去最高のベスト8以上の成績を目指す」と森保監督は話しているが、指揮官も、選手も、サッカー協会も、そのための覚悟が現時点から問われている。
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