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2020年J1、識者の展望&順位予想。
意外な優勝候補、不気味な存在は……。
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Number編集部Sports Graphic Number
photograph byJ.LEAGUE
posted2020/02/20 20:00
いよいよ開幕するJ1リーグ。今年はどんな戦いが繰り広げられるだろうか。
新システムの川崎、不気味な柏。
「来そうだな」というムードを漂わせているのが、川崎フロンターレだ。
昨季は、ルヴァンカップを獲得したが、リーグ3連覇を達成できずに4位に終わった。今季はシステムを4-3-3に変更し、攻撃的な顔触れを活かした布陣に着手。阿部浩之らが抜けたが、その分をカバーしながら新システムを完成させようという意欲がチームに満ちている。また、ACLがなく、リーグ戦に集中できることも大きい。故障離脱中の中村憲剛が戻ってくるまでが、ひとつのポイントになるだろう。
そして、最も不気味な存在なのが、柏レイソルだ。
昨季はJ2で圧倒的な強さを見せて優勝。京都戦で8ゴールを挙げたオルンガを始め、その戦力は今季も不変で、さらに即戦力クラスが大量に加入した。紅白戦で金を取れるだけの戦力を保持しているが、それをどう使いこなしていくのか。ネルシーニョ監督の手腕の見せ所だだろう。2011年にJ1昇格後、即優勝の歴史を持つチーム。台風の目になるか――。
マリノスの2連覇は実現するのか。FC東京は初制覇できるのか。見どころは多々あるが、上位チームはどこも強い。2020年シーズンも昨季と同様に、最終節まで優勝争いがもつれる展開になりそうだ。
今季は中断期間が1カ月半も早い。
■ 戸塚啓/スポーツライター
<上位グループ>
横浜F・マリノス
川崎フロンターレ
鹿島アントラーズ
セレッソ大阪
浦和レッズ
FC東京
<中位グループ>
ヴィッセル神戸
ガンバ大阪
サンフレッチェ広島
名古屋グランパス
北海道コンサドーレ札幌
柏レイソル
<下位グループ>
ベガルタ仙台
湘南ベルマーレ
清水エスパルス
サガン鳥栖
大分トリニータ
横浜FC
今シーズンは東京五輪の開催に伴って、7月上旬から約1カ月半の中断期間がある。実質的には2ステージ制と言ってもいい。
中断前の“第1ステージ”では、7月5日までに21試合を消化する。21節消化のタイミングは2019年が8月4日、ロシアW杯のあった'18年は8月11日、'17年は8月9日だった。これまでよりおよそ1カ月も早い段階で、全34試合のほぼ3分の2を戦うこととなる。
必然的に“第1ステージ”のスケジュールはタイトになるが、スロースタートは許されない。優勝をターゲットとするクラブも残留を命題とするクラブも、21節までにどこまで勝点を伸ばせるのかが、最終的な順位を左右するはずだ。