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2020年J1、識者の展望&順位予想。
意外な優勝候補、不気味な存在は……。
posted2020/02/20 20:00
text by
Number編集部Sports Graphic Number
photograph by
J.LEAGUE
■ 佐藤俊/スポーツライター
1位:ヴィッセル神戸
2位:鹿島アントラーズ
3位:横浜F・マリノス
4位:川崎フロンターレ
5位:FC東京
6位:北海道コンサドーレ札幌
7位:柏レイソル
8位:ガンバ大阪
9位:サンフレッチェ広島
10位:浦和レッズ
11位:セレッソ大阪
12位:名古屋グランパス
13位:大分トリニータ
14位:ベガルタ仙台
15位:清水エスパルス
16位:湘南ベルマーレ
17位:サガン鳥栖
18位:横浜FC
上位に割って入りそうな神戸。
昨季の上位3チームの横浜F・マリノス、FC東京、鹿島アントラーズは、間違いなく優勝争いに絡んでくるだろう。いずれも独自のスタイルを持ち、昨年のベースを維持し、補強でさらに戦力を上積みしているからだ。マリノスはオナイウ阿道や水沼宏太らの補強で攻撃の脅威が増した。鹿島はSB補強で守備を整備し、いやらしいチームに戻ってきそうだ。FC東京は新システムで攻撃の幅を広げている。
このBIG3に割って入りそうなのが、ヴィッセル神戸だ。
ここ数年バルサ化という言葉だけが踊り、中身はフラフラしていたが、酒井高徳、トーマス・フェルマーレンが加入した昨年の夏以降、守備が整い、選手の個性が活かされるチームになった。
強さを感じたのは昨年のラスト3試合だ。攻守にバランスが取れた戦いで3連勝を飾り、その勢いのまま天皇杯を勝ち取った。タイトル獲得でチームに一本芯が通り、選手は自信を持って今季に挑める。ビジャが抜けた穴はドウグラスが埋めたが、これは最高の補強だ。技術が高く、シュートもうまいし、サイドで起点にもなれる。ハマれば得点王争いに絡めるだろう。
不安は、ACL初挑戦で疲労などが懸念されることだ。だが、神戸は若手らの起用で個々の経験値を高め、チームの総力を上げていく時期で、むしろプラスに捉えたいところ。また、攻撃の出力は落ちるイニエスタが不在時に、既存の選手で乗り切っていくタフさが出せれば、「神戸戴冠」は夢ではない。