ぶら野球BACK NUMBER
平成と令和をつなぐ2019開幕戦。
因縁多き、広島vs.巨人をぶらり。
text by
中溝康隆Yasutaka Nakamizo
photograph byYasutaka Nakamizo
posted2019/04/02 15:00
開幕戦に沸き、お祭りモードのマツダスタジアム。野球文化が広島の街に定着したことを改めて実感した。
心温まる長野への期待感。
心身ともに冷えたので、オススメのカープラテアートに向かう。試合終了直後は空いており、1杯500円。鈴木誠也、菊池涼介、スラィリー、そして長野の4種類から選べる。もちろん長野ラテをチョイス。
このラインナップに入っていることからも、いかに新天地で長野さんが期待されているか分かる。コンコースには背番号5のユニフォーム姿のカープファンも多かったし、球場に向かう途中の看板にもイラストが描かれていた。変な言い方だけど、安心したよ。巨人ファンからしたら、やっぱり長野久義は嫌いになって別れた選手ではない。大人の事情の悲しい別れ。だから、新しい場所で受け入れられ、幸せになってくれよと心から思う。
カープラテでひと息ついて、球場の外に出ると長蛇の列ができている。どうやら『中国新聞』が号外を配っているらしい。
ぶらり旅で遠征の過酷さを痛感?
ちなみにこの観戦ぶらり旅はかなり強引に決めたので、夜は真っ直ぐ宿に戻り、5月発売の単行本『平成プロ野球死亡遊戯』の校正作業をやらなくてはならない。気分転換にシャワーを浴びてから仕事に取りかかろうと思ったら、浴室のバスタブで滑って転んで右肩を強打。痛いよ……。完封負けと同じくらい痛いよタツノリ……。幸い軽い打撲ですんだが、もし自分が翌日の先発投手なら登板回避しているところだ。
プロ野球選手がたまに遠征先の宿舎で転倒したり、首を寝違えたりすることがニュースになるが、確かにホテルの慣れない部屋だと疲れが取れにくいし、不意につまずいたりもする。あらためて、半年間以上に渡り日本中を遠征してプレーし続けるプロ野球選手のタフさに尊敬の念を覚えた。