ぶら野球BACK NUMBER
平成と令和をつなぐ2019開幕戦。
因縁多き、広島vs.巨人をぶらり。
text by
中溝康隆Yasutaka Nakamizo
photograph byYasutaka Nakamizo
posted2019/04/02 15:00
開幕戦に沸き、お祭りモードのマツダスタジアム。野球文化が広島の街に定着したことを改めて実感した。
丸と長野への大歓声。
試合前セレモニーの両軍選手紹介では、丸の登場に拍手が鳴り響き、スタメンではなかったが長野のコールにもこの日の全選手一番の声援が贈られた。近くの席には7番の巨人ユニと5番のカープリストバンドを身につけた長野ファンの親子連れの姿も(東京から来ているG党とのこと)。
スポーツ報知によると、この日の長野は「つばめ交通」のロールス・ロイス・ファントムに乗り込み、ド派手な球場入り。さらにサプライズで国歌独唱にKAT-TUNの亀梨君が登場したりとまさにお祭りモード。
丸は去り新井さんも引退しちゃったけど、長野が来て、ゴールデンルーキー小園海斗もいる。チャンピオンチームとして次のターンに入った。さあ新シーズンが始まるぞ。そんな球場全体の華やいだ雰囲気だ。
エース対決は大瀬良に軍配。
試合は菅野智之と大瀬良大地の両エースの投げ合い。3回裏に安部にソロアーチが飛び出し、カープが1点先制。この日はとにかく大瀬良が素晴らしかった。8回124球11奪三振の無失点投球。丸も4打席連続三振。
試合前は穏やかだったカープファンもさすがにこれには大歓声。まあこんな日もあるさと、スタジアムグルメの『海老だし味噌ラーメン(800円)』で温まる。
席に戻る途中で懐かしい顔を見かけた。カープ女子のモデルでライターの大井智保子さんだ。以前、コラム企画で一緒だったが約1年半ぶりの再会。いやーすげぇ寒いすよ巨人打線も風も……なんつって愚痴ってたら、カイロをくれた。マジありがとう。
なにせ巨人のビジター開幕は、神宮球場で行われた2008年のヤクルト戦以来だ('11年を除く)。自分も「昭和に開業した時代遅れの球場」なんてディスりながらも、冷暖房完備の東京ドームのヌルい環境に慣れてしまったのかもしれない。大井さんは「温かいカープラテアートを飲める場所ありますよ」と耳より情報を教えてくれた。
結局、試合は菅野が降板した直後の8回に赤ヘル打線が一挙4点を取り勝負アリ。G打線は8安打を放ちながら完封負け。