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本田「これが自分たちのサッカー」
日本を強くした提言&まとめループ。
posted2018/06/28 10:30
text by
寺野典子Noriko Terano
photograph by
Takuya Sugiyama/JMPA
6月26日カザン。
グループリーグ最終戦、ポーランドとの試合が行われるボルゴグラードへの移動を前に、日本代表は午前11時からトレーニングを行った。中3日での試合ということもあり、セネガル戦翌日から非公開での練習が実施されている。
ロシアの日の出は早い。午前3時には明るくなる。そのせいなのか、午前中から強い日差しが照りつけ、日本の夏の午後を思わせる陽気だ。この日は30度近い気温に加えて湿度も高く、「夏は日本に近い」という本田圭佑の言葉通りとなった。
「中3日は悪くないと思います。2日に比べたら(笑)。シーズン中なら3日はわりといいリズムなので、個人的には嫌いじゃない。
この連戦の中で、普段と違う緊張感やプレッシャーがある中で、なによりもリカバリーすることが大事になってくる。特に気持ちの面ですね。精神的なリカバリーをなるべく行えるようにしないといけないと思います。暑い!(笑)」
吉田麻也がそう叫ぶほど、テント内のミックスゾーンは暑かった。
「公開されている練習の雰囲気だけだと、リラックスしすぎじゃないかって思う人がいるかもしれませんが、非公開になれば、ピリッとした緊張感のなかで、トレーニングが行われている」と酒井高徳が話すように、初戦のコロンビア戦の前から、チームのムードは非常に明るい。
疲労などのネガティブな要素を、2試合が終わって勝ち点4という結果がかき消してくれているのかもしれない。明るさが増しているようにも思える。
「2014年にやりたかったことを西野さんが」
本田は前大会と比較して、現状について次のように話す。
「結果論ですけど、とにかく必死にやっていく中で、いい形が出ているのは評価できるところだと思います。もう少し作り込めていれば、違った形が出たでしょうけれど、その期間がないなかで、やれることだけを必死にやっている。
今日から試合までにまたやれることは存在する。そこのセンスは、2014年のときにはなかった。'14年にやりたかったことを、たまたま、西野さんがやっているなという印象ですけどね、僕は。
特にセネガル戦は、まさに2014年のワールドカップで僕らが目指した、僕がよく言っていた『自分たちのサッカー』というところが表現できた戦い方やったんじゃないかなと思う」
本田は前大会と比較して、現状についてそう話す。