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長友佑都のファットアダプト食事法。
「脂をエネルギーに変えてます」
posted2019/06/21 12:00
text by
NumberDo編集部Number Do
photograph by
Shinji Minegishi
ミネストローネにスズキのカルパッチョ、豚肉のグリルサラダの後はサーモンを載せたリゾットで――。
トルコはイスタンブールの自宅リビングにて魚、肉、野菜を使ったメニューをモリモリと食す長友佑都の食への愛情とこだわりっぷりは半端ない。
サッカー日本代表不動の左サイドバック。出場した国際Aマッチは歴代3位の117を数える。現在、在籍するトルコの名門クラブ・ガラタサライでもリーグ2連覇に貢献した。
32歳にして無尽蔵のスタミナは健在。血糖値が上がらないよう糖質量をコントロールしながら、良質の脂とタンパク質を十分に摂取する「ファットアダプト食事法」を実践し始めてからは、むしろ歳を重ねるごとに、パフォーマンスや集中力が上がっている実感があるという。
長友佑都の専属シェフ誕生までの道。
そもそも、長友の食事に対する意識が大きく変わったのは4年前のことだった。
「ブラジルW杯が終わった翌年あたりから筋肉系の怪我をすることが多くなったんです。当時はイタリアのインテルでプレーしていて、自分自身、危機感と対峙しながら、もっとパフォーマンスを上げていかなければいけないと思っていた。そんな時に『ジョコビッチの生まれ変わる食事』という本に出会いました。僕はその頃、体幹トレーニングやヨガには積極的に取り組んでいたけど、アスリートにとって最も大事な身体をつくる食事には何も手をつけていなかったことに気づいたんです」
さらなる転機は、3年前の2016年、イタリアンレストランのシェフをしていた加藤超也との出会いだった。アスリートの食に携わりたいと考えていた加藤は、糖質を控えた食事法を実践していた長友の考え方に共感し、一通のメールを送った。
〈初めまして! 私はアスリートの専属シェフになる為に、日々シェフとして活動しながら栄養学等の資格も取得しました。料理人のキャリアは11年です。宜しければお話だけでも聞いていただけたら幸いです〉
すぐに長友から返信があり、電話で1時間40分にもわたる熱い会話を交わした。2人は意気投合し、何度かのやりとりの後、加藤は長友の専属シェフになることが決まった。