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日本代表メンバー発表「W杯もあり得る」“トルシエ元監督が買う5人”は鈴木淳之介と…「あのミスがなければ0-5かも」ブラジル戦には“お小言” 

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田村修一

田村修一Shuichi Tamura

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photograph byEtsuo Hara/Getty Images

posted2025/11/06 17:17

日本代表メンバー発表「W杯もあり得る」“トルシエ元監督が買う5人”は鈴木淳之介と…「あのミスがなければ0-5かも」ブラジル戦には“お小言”<Number Web> photograph by Etsuo Hara/Getty Images

パラグアイ戦、ブラジル戦とDFで存在感を発揮した鈴木淳之介。トルシエはW杯メンバー入りもあるとみている

 板倉滉や伊藤洋樹、谷口彰悟らがいるなかで、鈴木が最終メンバーに残るかどうかわからないが……。それから望月ヘンリー海輝も興味深い。彼ならW杯のメンバーに入ってもおかしくはない。相馬勇紀も後半途中に入り悪くなかった。

 恐らく今、森保は頭の中で20人のグループを決めているだろう。まだいくつか満たすべき席は残っているが、U−20の佐藤龍之介もまた興味深い存在だ。その能力を鑑みたとき、攻撃のトランジションに大きなプラスアルファをもたらせる選手だ」

〈日本代表11月シリーズのメンバー〉※はA代表初招集
GK:早川友基、小久保玲央ブライアン※、鈴木彩艶
DF:谷口彰悟、板倉滉、渡辺剛、安藤智哉、瀬古歩夢、菅原由勢、鈴木淳之介
MF/FW:遠藤航、南野拓実、鎌田大地、小川航基、前田大然、堂安律、上田綺世、田中碧、町野修斗、中村敬斗、佐野海舟、久保建英、藤田譲瑠チマ、北野颯太※、後藤啓介※、佐藤龍之介

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――日本のベンチも以前に比べると少し豊かになったのですね。

「W杯を戦い抜くには、ふたつの異なるスタメンを組めるだけの選手が必要だ。彼はふたつのチームを用意できることを証明した。ブラジル戦は三笘や遠藤、守田英正、前田大然、冨安健洋らを欠いていた。ほぼひとチームと言っていい。今ならば森保は、ふたつの異なるチームで試合を始められる。彼がそれを証明したのは、ブラジル戦を遠藤や守田、三笘、前田、冨安、板倉ら抜きで戦い、勝利を得たからだ。だからこそW杯に向けては、大きなグループを構築することが重要だ。同じクオリティを持った選手たちで2試合を戦うために。そして交代のカードをベンチに用意しておくために。ブラジル戦の伊東のような有効なカードを。それこそが森保のやるべき仕事であり、彼は今その仕事のさなかにある」

もはやW杯は参加するためのものではない

――怪我人たちの復帰を待ちながら、さらに作業を進めていく必要があるのですね。

「そうだ。ブラジル戦は、森保の哲学と仕事をさらに確固たるものにした」

――W杯本大会に関してですが、セカンドステージでラウンド16や準々決勝を戦う際にはメンタリティがとても重要ではないですか?

「その通りで、ドイツやスペイン、ブラジルを破った日本には、恐れるものは何もない。日本はサッカー大国の仲間入りを果たした。昨日、試合に勝ったのは日本で、日本はブラジルよりも強かった。それこそ強調すべきことで、この勝利の後ではW杯は参加するためのものではもはやない。自分たちのキャラクターと回復能力、ハーフタイムで相手にリードされても逆転できるという自信、そうしたものはすべてプライスレスだ。日本は今、そうしたキャラクターの力を自分のものにしようとしている」

――たしかにそうですね。それは日本人の誰も気づいていないことかもしれません。メルシー、フィリップ。〈下の【関連記事】に続く〉

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「ブラジルDFのミス→ミナミノのゴールが転換点だ」元日本代表監督トルシエが現地観戦でズバリ「イトウが違いを作り出した」なぜ大逆転できたか
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