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プロ野球PRESSBACK NUMBER
「えっ、スカウト30人!?」じつは12球団が熱心だった投手とは?「鷺宮製作所・竹丸和幸はドラ1濃厚だが」運命のドラフト会議“情報戦”最終段階
posted2025/10/17 17:01
都市対抗のマウンドで力投する鷺宮製作所・竹丸和幸。来年2月で24歳、ドラフト上位指名が確実視されている
text by

西尾典文Norifumi Nishio
photograph by
Sankei Shimbun
いよいよ今月23日に迫ったプロ野球ドラフト会議。この時期になると、どの球団も指名の対象となる選手はすでに絞り込んでおり、他球団の動向を探りながら優先順位をつける“最終段階”に入っている。
前編では球団がどの選手をリストアップしているか、またどの選手を何球団のスカウトが視察に訪れたかというよく見られる報道の裏側について説明した。すでに立石正広(創価大)の1位指名を公言した広島のようなケースを除くと、どの球団が誰を本当に高く評価しているかはふたを開けてみるまではなかなか分からないというのが実際のところだ。ただ、現場で視察しているスカウトの様子から、評価の高さがある程度見えてくるのも事実だ。
何人で視察しているか?
その大きなポイントの一つが、担当スカウトだけではなくGMやスカウト部長など、複数人で視察に訪れているかという点だ。前編でも触れたようにそのエリアの担当スカウトは対象となる選手を絞り込むための視察も多い。しかし高い順位で指名することを検討するような選手についてはなるべく多くの“眼”で見て評価するという仕組みをとっているケースが多く、役職のついたスカウトや編成トップが訪れることも珍しくない。
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高校野球の甲子園大会、大学野球なら全日本大学野球選手権、社会人野球であれば都市対抗野球などは注目選手が多く出場するため、スカウトが総出で視察するというのが慣例だ。また東京六大学野球と東都大学野球のリーグ戦も他の試合と比べて上位候補の数が圧倒的に多いため、複数のスカウトで視察するのが日常となっている。裏を返せばそのような大きな試合ではないにもかかわらず、多くのスカウトで視察している選手は高く評価されているといえるのだ。

