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「挙式11日後、28歳で事故死…残された子供は3人」リバプール名FWの悲報にクリロナもクロップも各国記者もガク然「ジョタが危険なドライブなんて」
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井川洋一Yoichi Igawa
photograph byMaja Hitij - UEFA/Getty Images
posted2025/07/04 18:34
リバプールでのプレミア優勝に続き、6月にはUEFAネーションズリーグ制覇を経験したジョタ。突然の悲報にサッカー界は悲しみに包まれている
ズラタン・イブラヒモビッチが自伝で明かしているように、トップレベルのフットボーラーには、最新のスポーツカーでスピードの極限に挑もうとする人がいる。この元スウェーデン代表は時速325キロまで飛ばしたことがあると綴っているが、その理由をこう語っている。
「理性的に生きるということが、俺にはちょっとばかり難しい。俺はドラッグはやったことはないが、こういうことでエネルギーを発散しないと、どうしてもうまくやっていけなかった。ちょっとした依存症だな。常にマニアックに何かにハマっていた」
イブラヒモビッチ以外にも、スピード違反で捕まる選手は多いし、誤ってひとを轢いてしまったフットボーラーもいる。
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ジョタが乗っていたランボルギーニ・ウラカンは、時速100キロまで3秒とかからずに到達し、300キロまで30秒を要さない。むろん、事実は誰にもわからない。落ち着いた性格のジョタが長年の恋人と籍を入れたばかりで、幼い3人の子供がいることを思えば、無謀な運転などしないはずだ。
母国記者「ジョタが危険なドライブをするなんて」
ポルトガル人の同業者数人と話したところ、誰もがただただ不運だったと言い、ジョタにかぎって、危険なドライブなどするはずはないと言っていた。
ただそれにしても、超高級車のタイヤがこれといった原因もなく、路上で破裂することなどあるのだろうか。
スペインにも日本や他の地域と同じように、酷暑が訪れているという。それでも、深夜の路面温度は下がっていただろう。
ジョタ自身はスーパースターのように振る舞うことはなくても、彼の乗っていた車はセレブリティのそれだった。いずれにせよ、そのクルマはスペインの高速道でクラッシュし、火に包まれて、愛すべき28歳のトップフットボーラーの命を奪った。
遠い日本からも、ジョタの冥福を祈りたい。

