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「それを捨ててまで移籍します?」23億円オファー拒否から1年…遠藤航とリバプールは相思相愛「もし実力者を補強しても」英国人記者ズバリ
posted2025/06/12 17:01

遠藤航を熱望するクラブは多いが、リバプールとは“相思相愛”の状況が続いているようだ
text by

ジョン・ブルーウィンJohn Brewin
photograph by
Molly Darlington/Copa,Getty Images
ドルトムント、インテル、ローマ…強豪が熱視線
リバプールのファンから支持され、その多くが残留を望んでいるものの、遠藤航は今夏に移籍する可能性が高いと報じられている。
特にドイツやイタリアのクラブが、この32歳の守備的MFに興味を示しているようだ。ボルシア・ドルトムントやバイヤー・レバークーゼンといった強豪は、彼のブンデスリーガでの経験やそこで見せてきたリーダーシップを高く評価しているという。シュツットガルトに帰還する線もありそうだ。インテル・ミラノやローマも、遠藤の確かなボールテクニックと際立つボール奪取力に惹かれているらしい。
近年の欧州では、全般的に日本人選手の評価が高まっている。少年時代から良い指導を受け、技術と規律、プロフェッショナリズムが高く、両足を使える選手が多い。その国の代表の主将で、欧州での経験も長い遠藤には、まだまだ本場で需要がある。
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北米のメジャーリーグサッカーや彼の母国のJリーグでは当然、問題なく主力として活躍できるはずだが、欧州のトップリーグでもまだまだやれる。リバプールに残留しても、終わったばかりのシーズンのように、チームの力になれるはずだ。
ただし多くの出場機会を求めるなら、移籍する方が賢明だろう。リバプールはクリスタル・パレスの21歳のセントラルMFアダム・ウォートンを注視しているようで、そのための資金づくりとサラリーの調整が必要になる。
キャプテンのフィルジル・ファンダイクは「ワタはどんなチームでも必要とされる選手だ。スポットライトが当たらないところで、汚れ仕事を進んでやってくれるのだから」と称えているが、中盤の序列から考えても、遠藤が換金対象になると考えるのが自然だろう。
昨季は即戦力補強がほぼなし…今季は複数の実力者か
アルネ・スロット監督も遠藤への称賛を惜しまないが、2024-25シーズンを見るかぎり、彼の構想のなかで遠藤はレギュラーではない。中盤の選手に彼が求めるものは、守備力よりもライアン・フラーフェンベルフのような推進力であり、アレクシス・マクアリスターのような展開力だ。
試合終盤に火消し役を担える遠藤の価値を指揮官は評価しているものの、試合開始からはそうしたタイプを求めていないように見える。