球体とリズムBACK NUMBER
「挙式11日後、28歳で事故死…残された子供は3人」リバプール名FWの悲報にクリロナもクロップも各国記者もガク然「ジョタが危険なドライブなんて」
posted2025/07/04 18:34

リバプールでのプレミア優勝に続き、6月にはUEFAネーションズリーグ制覇を経験したジョタ。突然の悲報にサッカー界は悲しみに包まれている
text by

井川洋一Yoichi Igawa
photograph by
Maja Hitij - UEFA/Getty Images
リバプールFCに所属するポルトガル代表ディオゴ・ジョタが、交通事故により、天に召された。
地元当局によると、現地時間7月3日の午前0時30分頃、ジョタと弟のアンドレ・シルバが乗っていたランボルギーニ・ウラカン(どちらが運転していたかは今のところ不明)は、スペイン北西部を走る高速道路A-52線で、前のクルマを追い越そうとした時に後部タイヤが破裂。制御不能となった車体は道を外れて発火し大破、のちに駆けつけた消防士の懸命の作業も虚しく、両者とも帰らぬ人となった。ふたりの葬儀は、現地時間5日に彼らの故郷であるポルト郊外のゴンドマールで執り行われる。
手術で飛行機移動禁止…車でまさかの悲運
「わけがわからないよ」
ADVERTISEMENT
ポルトガル代表のチームメイト、クリスティアーノ・ロナウドは自身のソーシャルメディアにそう記した。
「(ジョタとは)ついこの前に代表で一緒だったし、(ジョタは)少し前に結婚したばかりじゃないか。(中略)安らかに眠ってほしい。我々全員が、君を惜しむことになる」
昨年12月に28歳になったアタッカーは、実に事故の11日前に長く連れ添った恋人と挙式して──ふたりの間には幼い子供が3人いる──その2週間前にはポルトガル代表の一員としてUEFAネーションズリーグ決勝でスペインを下し、同国2度目の優勝に貢献していたのだ。そしてこのタイトルマッチが、彼にとって最期の試合になってしまった。
2024-25シーズン、リバプールの公式戦16試合を負傷欠場していたジョタは、ネーションズリーグ決勝後に軽度の手術を受け、ドクターから飛行機での移動を禁じられていた。そのため、フェリーでリバプールに戻るべくクルマで移動していた時に、悲運に見舞われてしまった。
プレミアで最高のFWの1人…南野らとも共闘
ジョタはポルト郊外のパソス・デ・フェレイラで17歳の時にプロデビューし、翌2015-16シーズンにポルトガルのプリメイラ・リーガで12得点を記録すると、次のオフにアトレティコ・マドリーに引き抜かれた。だが即座にポルトにローンに出され、次の2017-18シーズンにはチャンピオンシップを戦っていたウォルバーハンプトン・ワンダラーズに期限付きで加入し、チームのプレミアリーグ昇格に寄与。翌シーズンから正式に契約し、ウルブスで2シーズンを過ごした後、2020年夏にリバプールのユルゲン・クロップ監督の熱い誘いに肯首した。