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WBCとドジャースで「頼れる仲間かつライバル」ヌートバー&エドマンが進化…大谷翔平ホームラン、山本由伸と千賀滉大好投に埋もれるのが惜しい
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広尾晃Kou Hiroo
photograph byGetty Images
posted2025/04/16 06:02

エドマンとヌートバー。ドジャースやWBCで日本人と共闘する2人もまた、メジャーの舞台で輝いている
由伸と千賀が好投で今やエース格
〈山本由伸/ドジャース〉
2025年成績 4登2勝1敗22回13安2本7球28振 率1.23
4月11日カブス戦 6回2安0本1球9振 責0(103-64)〇
カブス戦、6回無失点で2勝目。昨年はやや相性が悪かった正捕手ウィル・スミスとのコンビで2勝。もはやエース格だ。ストライク率が6割ちょっとと良くないため、イニング当たり投球数は16.5球と球数がかさむ傾向にあるが、中6日ならば問題ないだろう。
〈佐々木朗希/ドジャース〉
2025年 4登0勝1敗13.2回11安1本13球12振 率3.29
4月12日カブス戦 5回4安1本2球3振 責1(81-50)●
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12日はマイケル・ブッシュにやや不運な一発を食らい負け投手になったが、フォーシームが47球中ストライク34球(72.3%)と制球が戻った。ただスプリッターは23球でストライク12球(52.2%)。三振が取れなかったのはこのためだ。まだ回復途上だろう。
〈今永昇太/カブス〉
2025年 4登2勝1敗23.1回14安3本7球14振 率2.70
4月9日レンジャーズ戦5回7安2本1球4振 責5(76-51)●
4日のレンジャーズ戦、立ち上がりにシーガーが左中間に本塁打。5回にも2ランを打たれ、さらに連打。気温4度の寒さもあって制球がやや甘かった印象だ。
〈菅野智之/オリオールズ〉
2025年3登1勝1敗14回17安2本5球5振 率3.86
4月12日ブルージェイズ戦 4.2回8安1本2球0振 責3(73-45)
12日のブルージェイズ戦、ビシェット、ゲレーロJr.に連続二塁打を打たれてわずか3球で失点。制球が良いだけに、打者は初球から思い切り振ってくる。三振がほとんど奪えない中、投げミスが許されなくなっている。
〈菊池雄星/エンゼルス〉
2025年 3登0勝2敗18回15安4本8球16振 率5.00
4月9日レイズ戦 6回6安1本3球5振 責4(104-63)●
9日のレイズ戦、1回2死満塁でキャバレロに初球をスタンドに運ばれる。以後は安定感のある投球だったが勝ち星から遠ざかっている。
〈千賀滉大/メッツ〉
2025年 3登2勝1敗17回12安1本5球16振 率1.06
4月13日アスレチックス戦 7回4安0本2球4振 責0(79-47)〇
最大80球という制限のなか、精度感ある投球が続く。各打者は「お化けフォーク」を振らなくなっているが、新たに140km/h台のシンカーを編み出し、打者を翻弄している。
〈前田健太/タイガース〉
2025年4登0勝0敗5.2回7安1本4球6振 率9.53
4月13日ツインズ戦 0.2回0安0本1球0振 責0(12-6)
4月14日ブルワーズ戦2回1安0本1球2振 責1(40-25)
2試合失点が続いていたが、13日のツインズ戦は1-5とリードされた8回1死二塁で上がり、1四球を出したものの無失点。しかし14日は2イニング投げて自責点1、まだこれからだ。
〈松井裕樹/パドレス〉
2025年 6登0勝0敗6回3安1本2球12振 率1.50
4月8日アスレチックス戦 1回2安1本0球1振 責1(19-14)
4月11日ロッキーズ戦 1回1安0本0球3振 責0(14-11)
8日のアスレチックス戦、7回に上がるも先頭のブレディに初球を本塁打された。さらに1死後二塁打を打たれるも後続を断ち、11日のロッキーズ戦は3者三振。好調な救援投手陣で踏ん張っている。
マイナーでは小笠原・青柳と藤浪で明暗が
パドレスのダルビッシュ有とレッドソックスの吉田正尚は依然IL(負傷者リスト)に入っている。
ナショナルズ傘下AAAロチェスターの小笠原慎之介は、4月13日には先発し5回自責点1。防御率は4.80。ナショナルズはミッチェル・パーカー以外の先発陣が不振。ローテ入れ替えの可能性が出てきた。
マイナー契約の青柳晃洋は、フィリーズ傘下のAAAリーハイバレーで4月9日に救援登板、1回3者連続三振で無失点。通算防御率を2.45とした。同じくマイナー契約の藤浪晋太郎はマリナーズAAAのタコマで3月30日に1失点してから4試合連続で無失点だったが、12日の救援登板で5被安打3与四球、1死をとる間に自責点5。通算防御率10.13となった。
