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「体だけではなく心にもリカバリーが必要」44歳・川﨑宗則が現役27年目も笑顔でプレーできる理由
posted2026/03/28 11:00
心身のケアを入念に続け、現在も現役プロ野球選手として活躍する川﨑宗則
text by

福田剛Tsuyoshi Fukuda
photograph by
Shiro Miyake
44歳にして、今なおBCリーグ・栃木ゴールデンブレーブスで選手として活躍する川﨑宗則。昨年11月には中東・南アジアのプロ野球リーグ『ベースボール・ユナイテッド』にも参加し、プレーオフを制してシリーズではMVPに輝いた。
「ドバイ面白かったです。マジでエンターテインメントでした」
ベースボール・ユナイテッドには、ホームランを打つと得点が2倍になる『マネーボール』や三振を奪うとその時点で3アウト、チェンジとなる『ファイヤーボール』など、独自のルールが設定されている。野球ファンからするとゲーム性を損なうのではと違和感を持つが、川﨑は意に介さない。
「ファイヤーボールなんて、三振するとスリーアウトが全部自分につくからバッターは打率がガクンと下がる。だから絶対に三振できない。見ているお客さんも一気に形勢逆転ですから、盛り上がりが半端ない。最高でした」と笑い飛ばす。「だって所詮、野球ですから」
体への問いかけから始まる、44歳の朝
2000年、18歳で福岡ダイエーホークスに入団してから、現役生活は今年で27年目を迎えた。44歳の今は、常に体のどこかに痛みを感じながらプレーを続けている。
「BCリーグは連戦自体が少なく、長くても3連戦。それでも僕にとっては辛い。試合の翌日は朝起きると肩と下半身の筋肉が固まっています」
試合前には必ず入浴し、肩、下半身をほぐし、ストレッチで体の状態をチェック。疲労が溜まっていると感じたら水風呂に浸かったり、マッサージで全身をほぐしたりする。
「ストレッチをしながら、今日もいけるかなとか、張っているからちょっと注意しようとか、体に確認するそういう状態です。20代、30代前半の頃のように練習をしっかりこなして試合に臨むことはもうなくなりました。シーズン中はコンディションの維持を優先するため、極力練習を減らして、リカバリーをメインに考えています」
心身のケア&リカバリーのためのCBD
長く現役を続けていると、リカバリーに関して周囲のアスリートからアドバイスを受ける事も多い。勧められたものは必ず試し、自分の体に合うと感じれば取り入れるようにしている。CBDもその一つだ。
「数年前に知り合いのカーレーサーから教えてもらったのをきっかけにCBDクリームを使うようになりました。最初はどの程度効果があるか分からなかったのでトレーニングで試したところ、コンディションが良くなる感覚がありました。それ以来、コンディションを整えるのに使っています」
麻に含まれている成分であるCBD(Cannabidiol・カンナビジオールの略)は、精神作用のない安全な成分として、WHO(世界保健機構)やWADA(世界アンチドーピング連盟)にも正式に認められ、欧米だけでなく、ここ数年は日本でも注目を集めている。リカバリーをサポートする特性からスポーツの分野でも利用が進み、CBD先進国の欧米ではアスリートがCBDクリームやオイルを体のケアに活用している。
かねてからCBDユーザーでもある川﨑が最近使用しているのが、運動や試合後のリカバリーを目的として開発された『Mスポーツオイル』だ。
Mスポーツオイルには、スポーツをする前に塗るウォーミングアップ用の『M-DP ウォームオイル』と、スポーツ後に塗るクールダウン用の『M-FR クールオイル』の2種類が用意されている。どちらもCBD成分に加え、天然由来のハーブエキスが混合されている。『M-DP ウォームオイル』はジンジャーオイルなどの成分が体を温め、『M-FR クールオイル』はセイヨウハッカオイルにより体の熱を冷ます作用もある。
「『M-DP ウォームオイル』を塗ると体がポカポカしてくるので、朝起きてシャワーを浴びたらすぐに全身に塗るようにしています。あとは練習前にちょっと肩が重いなとか、足の筋肉が固いなとか、気になるところがあったらしっかりと塗るようにしています」
そして、クールダウンの『M-FR クールオイル』は練習後、運動後のアフターケアのために塗るのはもちろん、就寝前にも必ず全身に塗るようにしている。
「『M-FR クールオイル』は香りもすごくいいし、気分を切り替えるルーティーンとして、一日の締めくくりにはぴったりです。子どもの絵本みたいに、これを塗ったら寝るんだというスイッチになっています」
呼吸や体温調節、消化など、人間が生きていく上で無意識に行っている活動を司る自律神経。この自律神経にはアクセルの役割をする『交感神経』と、ブレーキの役割を果たす『副交感神経』がある。心身ともに良いコンディションで過ごすためには、交感神経と副交感神経がほどよいバランスで保たれている必要がある。ところが、スポーツをすると一種の興奮状態になるため、交感神経が優位になる。試合後に興奮で眠れないというのは、このためだ。
CBDオイルをなじませる毎日のルーティーンが、オンとオフの切り替えをサポートする。だからこそ「交感神経が優位になりがちなアスリートに絶対に使ってほしい」と川﨑は言う。
クールオイルでスイッチを切るのは、その日、一日を頑張った自分への労いでもあり、ご褒美でもある。
「練習が上手くいかなかったとか、試合で負けてしまったとしても、『今日も一日お疲れさまありがとう』と体と心に言わないと、気持ちが休まらないと思うんです。嫌なことがあっても、そこで切り替えて忘れる。そういう意味でもリラックス効果のある『Mスポーツオイル』は、セルフケアのルーティーンとして本当にお勧めです」
スイッチを切る術を知らないと…
ここ数年世界の舞台で活躍する日本人アスリートが増え、多くの競技で国際大会でも華々しい成果が上がっている。
「日本人の勤勉さで世界基準のトレーニングをしっかりできたら、それは強くなりますよね。20年前に比べたらサッカー、野球、バレーボール、バスケットボールと、どんどん世界で活躍する日本人が出てきている。その秘密はこの勤勉さにあると思います」
しかし、その勤勉さがときには諸刃の剣となって、アスリートの心に大きな負担をかけることがあると川﨑は警鐘を鳴らす。
「アスリートはみんなグラウンドやコートの上でしか自分を表現できないと思っているけど、それは『違うんだよ』って、声を大にして言いたい。パフォーマンスは、その選手の生き方だから。今生きているなかのほんの一部分が出ているだけで、本当はその下に隠れている部分、プライベートの過ごし方やスポーツを楽しむことがすごく大切なんだって。それが分かっていないと、いつか心が壊れてしまいます」
2012年にFAでメジャーに移籍する前、日本でプレーをしていた頃は川﨑自身も毎日の生活は野球が中心。24時間、すべてを野球に捧げることが正しいと信じていた。
「野球をしておけば、勝てば、打てば、みんなが称賛してくれる。逆に負けたら、打てなかったら残念だったねってみんなが言ってくる。だから頑張ろう、もっと打てるように練習しようって。そういう責任感というか間違った考えにずっと囚われていました」
それがメジャーに移籍してから180度考えが変わった。そのきっかけとなったのが、コーチの指導方法だ。日本では「練習しろ、若手の手本になれ」とコーチから言われていた。それがメジャーでは「練習し過ぎだから休め」と指示されるどころか、ときには「練習に逃げるな」と叱られることさえもあった。
「コーチからは『Keep FRESH(新鮮な状態でいろ)』っていつも言われていました。野球ってグラウンド内で起こりうるプレーを考え、いかに反応できるかが重要なスポーツです。ということは試合中の約3時間は常に野球に集中しておかなければいけない。それなのに試合以外の時間もずっと野球のことを考えていたら頭がパンクしちゃう。野球以外の時間はほかのことを考えるからこそ、プレーに集中できるんだって教えられました」
実際メジャーではロッカールームには選手たちがトランプを楽しめるテーブルが用意されており、クラブハウスはシアタールームやゲーム機まで野球を忘れさせるための設備が完備されている。もちろん練習でもすべてを出し切ることはない。余力を残して早々に引き上げる。
「100がマックスだとしたらみんな40、50で終わり。最初の頃はこれでいいの? ってすごく怖かった。でも、5年も向こうにいると、50でよしにしようと思えるようになりました。練習時間も短くて、あっという間に終わるんだけど、その後は家族と過ごしたり、趣味を楽しんだりと幸せな時間に費やせる。日本にいた頃は野球が全てだったのが、野球を人生の一部として考えられるようになりました。野球はスポーツなんだって、だって世界を見渡せば野球どころかスポーツをできない国もある。所詮、野球でしょうって」
そういう心境になってから野球により一層集中できるようになり、野球そのものを楽しめるようになった。
「昔のように100やらないとダメだと思っていたらテレビに出演することもないし、ドバイにも行かなかったと思います。でも50でもプレーの質を下げないでいられることが分かっているから、野球以外のことも楽しめる。ひょっとしたら今の野球は20くらいかもしれません。でも、この20をすごく濃密に感じるんです。だからいつまでも野球を続けていたい、現役でいたいと思えるのかもしれない。ゴルフでも見ているより、自分でプレーする方がたのしいでしょう? それと同じですよ(笑)」
とはいえ、若い世代の選手が今すぐ川﨑と同じ境地に辿り着くことは難しい。だからこそ今から「しっかりと『Mスポーツオイル』でリカバリーやケアを習慣にしてほしい」と川﨑は言う。
「若いうちは夜になったら眠れるし、練習や試合の後のケアを多少サボっても体だって動くんです。でも、自分でも気がつかないうちに体だけではなく心にも疲労は溜まっていきます。僕も経験していますけど、突然心が動かなくなる瞬間ってアスリートにはあるので。そうなる前に『Mスポーツオイル』で体だけではなく心のリカバリーをする習慣をつけてほしいですね。どんなに辛いことがあったときでもみんな歯は磨くでしょう。それと同じですよね。あしたの自分へのコンディショニングツールとして『Mスポーツオイル』は絶対にお勧めです」
「人生のなかで何が一番大切なのかを考えたら、所詮野球、所詮仕事って思えませんか? 幸せ度を積み重ねた方が、絶対に人生は面白い」と語る川崎。沖縄キャンプで真っ黒に日焼けしたその顔には、野球を心の底から楽しんでいる少年のような笑顔が広がっていた。





