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メジャーリーグPRESSBACK NUMBER
大谷翔平の“機密情報”をロバーツ監督がうっかり暴露「実はしくじりかけた」ドジャース移籍交渉…MLB時代を支えた2人の名将が明かす「オオタニの秘密」
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph byAFLO
posted2024/12/31 17:40
ドジャース移籍1年目でワールドシリーズ優勝を成し遂げた大谷翔平と、チームを率いたロバーツ監督
「まだ考えが固まったわけじゃない。もし、何かしっくりこないことがあれば、明らかに考慮しなければならない。もしかしたら多くのファンが失望するかもしれない。翔平にとってベストなことをするつもりだ。しかし、今現在の状況では、私は彼がプレーすることを期待している」
左肩の脱臼は決して軽症ではなかった。以前の原稿でも触れたが、大谷が脱臼の修復手術を受けたのは11月5日だった。同様の手術を22年9月に受けたパドレスのフェルナンド・タティスJr.の復帰は6カ月以上が経過した23年4月20日。DHの大谷と右翼守備に就くタティスとでは大きな違いもあるが、同様のリハビリ期間が必要となれば、大谷の復帰は3月には間に合わない。二刀流凱旋を待ち望むファンの心を理解した上で、直前になり悲しませるわけにもいかない。ひとつの情報、可能性として、ファンに向けて語ったこの言葉も『正直者ロバーツ』を表すエピソードの一つだろう。
2人の名将が惜しみなく語った「オオタニの素晴らしさ」
最後にマドン、ロバーツが語った大谷翔平最大の長所をお伝えし、この原稿を締めくくりたい。
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「私は(成功の鍵は)彼が試合を楽しんでいることだと思う。彼はプレーすることを楽しんでいる。試合の進行中、彼だってイラつくことはある。しかし、彼はその感情をとても素早く封じ込める。彼のような選手は、周囲から期待されるプレッシャーが大きいので、試合に対する喜びが薄れるのではと思う人もいるだろう。ファンや周囲の人々は彼にいつも最高峰の選手でいてほしいという気持ちだろう。
だが、私が思うに、彼は正しくそれをやっている。彼はベストでいたいと思っているし、今、彼はベストだ。しかし、彼はまるで自らがその反対であるように、自身を笑うように扱う。私は、それが鍵だと思う。それが日々の喜び、日々の試合を楽しむ秘密だ。そして、悪い瞬間を瞬時に流すことができ、すぐに気持ちを切り替えて次に向かえる能力。それが彼の最も強い部分だと思う」(マドン)
「彼の素晴らしさは野球に対して、勝利に対して、献身的に取り組むその姿勢だ。常にチームのために、今、何をすべきかを考えプレーしている。確かに彼は50本塁打以上を放ち、50盗塁以上をマークする。二刀流として、先発投手として、100マイル(約161キロ)を投げることもできる。今までのメジャーリーグで誰もなし得なかったことをするオンリーワンのプレーヤーだ。だが、彼の根底にあるのは野球という競技を熟知していることであり、勝つためには何が大事かということを本当によく考え、理解している。我がチームには彼と同じスピリットを持つ選手が多くいるが、翔平のような唯一無二の選手もチームのために尽くしている。私はともに戦えることが嬉しい」(ロバーツ)
2025年も、大谷翔平のプレーからたくさんの勇気をもらいたいと思う。《マドンとロバーツの“共通点”に迫った前編も公開中です》