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プロ野球PRESSBACK NUMBER
元巨人コーチが本音評価「巨人は田中将大で“何勝勝てる”計算はしてないはず」小笠原道大が語る「一番大きな補強はライデル・マルティネスでしょう」
text by
曹宇鉉Uhyon Cho
photograph byJIJI PRESS
posted2024/12/26 17:35
12月25日、巨人入団会見の臨む田中将大(36歳)。背番号は11に決まった
小笠原 まずはしっかりと自分の置かれた立場を認識して、やるべきことをやる。本当にシンプルに、100%目の前のことに向き合って、結果を出す。それ以外のことは考えなくていい。「巨人だから」とか「坂本がいるから」といったことを考えるのは、余裕が出てきてからでいいでしょう。
――小笠原さんとしては、田中投手にどういった役割を期待しますか?
小笠原 来年は菅野が抜けた穴を、先発陣全員が2勝ずつくらい上乗せすることでカバーしたい。そこに田中将大がどれだけ貢献できるか、ですね。
一番大きな補強は「ライデル・マルティネス」
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――投手陣の補強としては、中日の絶対的守護神だったライデル・マルティネス投手(28歳)の獲得も発表されました。「4年総額50億円超」という超大型契約も話題を集めています。
小笠原 今年の巨人はリリーフ陣に不安要素がありましたから、そこに一枚大きな役割を果たす投手が入ってきたことは心強いでしょうね。このオフの動きのなかで、マルティネスの獲得が巨人にとって一番大きな補強だと僕は考えています。
――気になるのが、これまでクローザーを務めてきた大勢投手(25歳)の役割です。セットアッパーとして8回を任されることになるのか……。
小笠原 入団するからには、マルティネスは一番後ろ(クローザー)でやることを考えているはず。選手としても起用法ははっきりしていたほうがいいので、どちらかを選ぶ必要がある。阿部(慎之助)監督のなかで、すでに構想は固まりつつあるんじゃないですか。
――大勢投手としては、自分と役割が重なる選手の補強をどう感じていると思いますか。
小笠原 「今まで自分がやってきたのに」という思いはあるでしょう。自分と同じ役割の選手を補強されたら、元々いた選手は基本的にいい気分はしないものです。抑えとしてのプライドもあるでしょうから、そのあたりに阿部監督がどうアプローチするのか……。
――もうひとりの“目玉”である、甲斐拓也選手(32歳)のFA移籍についても聞かせていただければ。小笠原さんはこの補強をどう見ていますか?
<後編に続く>