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「DeNA1位は地元の“超大型”高校生左腕」「日ハム7位の隠し玉”プロ野球か漁師か”の超変わり種」ドラフト全指名予想《ロッテ・DeNA・日ハム編》
text by
安倍昌彦Masahiko Abe
photograph byHideki Sugiyama
posted2024/10/23 11:22
DeNAの1位指名予想は地元・神奈川の藤田琉生(東海大相模高・198cm93kg)
【横浜DeNAベイスターズ 2024年ひとりドラフト指名選手】
✕金丸夢斗 21歳 投手 関西大 177cm77kg 左投左打
(西武、ロッテ、日本ハムとの抽選に敗れる)
1位 藤田琉生 17歳 投手 東海大相模高 198cm93kg 左投左打
2位 吉納翼 22歳 外野手 早稲田大 183cm90kg 右投左打
3位 山城航太郎 22歳 投手 法政大 183cm84kg 右投右打
4位 茨木佑太 18歳 投手 帝京長岡高 187cm93kg 右投右打
5位 昆野太晴 18歳 投手 白鴎大足利高 180cm86kg 右投右打
6位 長尾光 22歳 投手 BC茨城 180cm86kg 右投右打
【DeNA総評】
三浦大輔監督4年目の今季、3年連続のAクラス(3位)をキープした上に、クライマックスシリーズで阪神タイガース、読売ジャイアンツを下して日本シリーズに進出。立派のひと言だろう。
この3年間、チーム打率はほぼ横ばいなのに、チーム防御率だけは年々向上。特に今季はアンドレ・ジャクソン(8勝7敗・防御率2.90)、アンソニー・ケイ(6勝9敗・防御率3.42)、J.B.ウェンデルケン(28試合16ホールド・防御率1.71)、ローワン・ウィック(43試合11ホールド・防御率2.60)の外国人カルテットに、森原康平(58試合29セーブ・防御率2.41)、佐々木千隼(28試合・防御率1.95)、坂本裕哉(48試合13ホールド・防御率2.20)、徳山壮磨(29試合8ホールド・防御率2.45)らのリリーフ陣が獅子奮迅の働きを見せた。
先発ローテ強化…DeNA1位は198cmの高卒サウスポー
来季以降、さらに上位を目指そうとするなら、まずは先発ローテーションの強化。それ以外はなさそうだ。
来年の1年目は強化練習に励んでほしいが、そこを土台に2年目からの戦力が期待できた金丸夢斗(投手・関西大)の1位入札は、三浦大輔監督の「勝ち運」を持ってしても抽選には勝てず、東克樹(立命館大出身)との「関西学生野球連盟コンビ結成」のプランは消えたが、ここで一転、5年先、6年先のエース格を期待して地元・神奈川が生んだ大器・藤田琉生(投手・東海大相模高)を繰り上げ1位で指名した。
これは、喝采であろう。
身長198cm、日本球界では大成した前例のない「超」の付く大型左腕だから、どこの球団にもノウハウがない。大きな魅力を感じながら、触手を伸ばしかねた球団も少なくなかった。
「だいじょうぶ! オレが面倒みよう!」
三浦監督なのか、ピッチングコーチなのか。そう、胸を叩いた指導者がいたのだろう。そういう受け入れ態勢のある球団に進んで欲しかった。角度とバックスピン抜群の145キロ前後が低めにきまり、落差とスピード感に飛んだパワーカーブで、自らの未来をきり拓く。