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「普通なら顔が引きつっても…」森保監督が驚く“192センチDF”高井幸大20歳とは何者か? 川崎で憧れた先輩・谷口彰悟も「どんどんビッグに」
text by
菊地正典Masanori Kikuchi
photograph byJFA/AFLO
posted2024/09/09 11:01
日本代表デビューを飾った川崎フロンターレDF高井幸大(20歳)。試合後、小学生時代から目標の選手だった谷口彰悟と笑顔で写真に収まった
ピッチに入り、前田遼一コーチから説明されたポジションに走って向かう。目の前で手を差し伸べたのは谷口だ。その左手に「行くぞ!」という思いを込めた。しかし、それは気遣いではない。
「彼もちゃんと実力を示してこの場にいるわけで。よく森保さんも言われますけど、チャンスはプレゼントではない。彼自身がつかみとって今日、この舞台に立っている。まず一人の選手としてリスペクトしていた」
それでも、谷口は優しさを滲ませた。
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「早くボールを触らせたいという思いはあったので。最終予選でデビューするってなかなか緊張感あると思うんですけど、彼は今の成長速度すごいですから。どんどんどんどん吸収してもらって、ビッグプレーヤーになってほしいなと思います」
試合後はカメラマンを呼び、ツーショット写真を撮影した。シャイな高井が、子どものように笑っていた。
板倉「自分にとってもライバルになる」
交代した板倉は、同じルーツを歩んできた後輩というよりも一人の選手として高井を見ていた。
「フロンターレでもそうだし、アンダー世代の代表でも素晴らしい活躍をしていることは知っていました。まだ20歳になったばかりなのにA代表で1キャップを得て、堂々とデビューしていた。自分にとってもライバルになる。まだまだ負けられない思いでやっているし、お互いにいい競争をして次に向かいたい」