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石川祐希が“最高の仲間”と本気で挑んだ金メダル「バレーボールをさらに極めます」叶わなかった…それでも3年間で“世界との距離”は縮まった
text by
石井宏美Hiromi Ishii
photograph byTetsuya Higasikawa/JMPA
posted2024/08/11 11:00
エース、キャプテンとしての重圧を背負い続けた石川祐希(28歳)。試合後、共に歩んできた仲間たちに感謝の言葉を述べた
本気で金メダルを目指していた。
本気でメダルが獲れる、そう自信を持って集大成の舞台へと臨んだ。
8年かけて一歩ずつ、そして着実に近づいたという手応えはあった。それだけの経験を積んできた。それでも――近いようで遠いのが五輪でのメダルなのかもしれない。
「あと一歩を埋めるには何が必要か。それはもう、点を取ることだけだと思います」
初戦から準々決勝イタリア戦までの10日間。キャプテンとして、そしてチームの大黒柱として、大舞台で戦い幸せを噛みしめながらも、一方で、苦しい日々を過ごしていたはずだ。
ただ、彼がどれだけこのオリンピックに懸けていたか、チームを強くしたいという情熱は、誰よりもチームメイトやスタッフが分かっているはずだ。
8月9日、石川はイタリア戦後、インスタグラムを初更新。
「悔しいですが、ここからまた強くなります。バレーボールをさらに極めます」
4年後のことはまだわからない。だが、次の目標に向け、石川はすでに新たな道を歩み始めている。