- #1
- #2
スポーツ・インテリジェンス原論BACK NUMBER
「なぜ女子バレー部は減少、男子バレー部は増加?」令和の高校生が選ぶ部活はこんなに変わった「いま急増中の部活とは?」10年間でトレンド激変
text by
生島淳Jun Ikushima
photograph byGetty Images
posted2024/05/08 17:01
高校の女子バレー部は10年間で8.4%ほど減少している(※写真はイメージ)
■男子バスケットボール部
2013年 4500校
2023年 4191校(6.9パーセント減)
■女子バスケットボール部
2013年 4012校
2023年 3617校(9.8パーセント減)
女子のバレーボール部とバスケットボール部の加盟校数が拮抗しているのが面白い。やや、バレーが上回っている。
「柔道部、ラグビー部は減少幅が大きい」
そのほかの競技も調べてみよう。私の取材経験のある競技で気になる数字が読み取れたのは、柔道とラグビーだ。
■男子柔道部
2013年 2433校
2023年 1485校(39パーセント減)
■男子ラグビー部
2013年 1089校
2023年 863校(21パーセント減)
減少幅がバレー、バスケと比べてかなり大きく、将来、どうなっていくのか不安で仕方がない。
「なぜ男子バレー部は増加した?」
なぜ、男バレが増加にしたかというと、これはもう『ハイキュー‼』の影響が大きいといえる。
『ハイキュー‼』は2012年2月から2020年7月まで8年半にわたって「週刊少年ジャンプ」に連載されたが、舞台化もされたし、今年に入って『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』が2月16日に公開されると、4月30日までの75日間で観客動員数699万人、興行収入が100億円の大台を突破し、大、大、大ヒットとなった。
マンガ、アニメが日本のスポーツ界に与えてきた影響は大きい。1960年代から1970年代は特に顕著で、野球では『巨人の星』、『侍ジャイアンツ』、バレーボールでは『ミュンヘンへの道』(これは実写とアニメの融合という画期的な作品だった)、『アタックNo.1』、『サインはV』が競技人口を押し上げた。
私の高校時代の1984年にはラグビーを題材にした『スクール☆ウォ―ズ』が放映され、1980年代後半にはラグビー部の入部希望者が増えた。