「対人守備で激しく行くのは、このチームのやり方であり、監督も気に入っているところ。このクラブはマンツーマン・ディフェンスなので、『相手にやらせなきゃいい』という感じだと思う。そこで自分の強さを見せつけたい。また攻撃のところでも、ボールを奪った後に前へ出ていく。体力的に相当キツイと思いますけど、プレミアリーグはそういうところだと思う。クラブのやり方に慣れて、犬のように走りたいと思います」

　現状、ルートンはプレミアリーグの来季降格圏である18位に沈んでいる。おそらくシーズン終盤まで残留争いを繰り広げることになるだろう。ただ絶望的な状況では決してない。残留圏の17位ノッティンガム・フォレストとは4ポイント差だが、ルートンは消化試合がひとつ少ない。厳しい戦いが今後も続いていくことに違いないが、残留のチャンスは十分に残されている。橋岡は、まず自分がチームの力になることが重要と力説した。

「まずチームの力になりたい。自分にフォーカスし、チームのために何ができるか、自分がどういうプレーを見せられるかを、チームのみんなに知ってもらいたい。どの順位に行ってもやることは変わらないと思っている」

「（遠藤さんは）もの凄い」

　質疑応答は、リーグ杯で頂点に立ったリバプールのMF遠藤航の話に及んだ。橋岡と遠藤は浦和レッズで17～18年まで共に戦った。経歴を振り返っても、2人は浦和、シント・トロイデンと同じ道を辿っている。リーグ杯のトロフィーを掲げた先輩・遠藤に、橋岡は大きな刺激を受けているという。24歳DFは語気を強める。

「リバプールであれほど試合に出て、優勝に貢献するというのは、もの凄いことだと思います。中心選手ぐらいの勢いになっていると思いますけど、それがどれだけ凄いことか。世間の皆さんも少しずつ気がついてきているのかなと思いますが、プレミアは本当に凄いところなので。

　僕もそこで見せつけたい。リバプール相手とか、シティ相手とかであっても、『橋岡、全然できるな』というか、『むしろ一番いいな』と思わせるぐらいの気持ちでやらないと。凄いなと思うだけでなく、負けたくない。色々な選手をライバル視していかないといけないのかなと思っています」

デビュー戦前、笑顔でスタジアム入りする橋岡　©AFLO

　もちろん成長には、日々の鍛錬が不可欠だ。選手として一回りも二回りも成長するには毎日のトレーニングが「勝負」と力を込める。

「練習から本当に勝負。ルートンも競争が激しいので、練習が本番というのは本当にここのことだなと感じています。自分は毎日、もっともっと（力を）見せないといけない。1回見せるだけでは信頼を勝ち取れないので、 毎日コツコツ、コツコツ見せていって。そうすれば、いずれ信頼をもっと勝ち取れるのかなと」

「（アジア杯は）めちゃくちゃ悔しかった」

　ルートンでの戦いに全力を捧げる橋岡だが、その先には日本代表復帰も視野に入っている。東京五輪世代の橋岡は、同大会に出場。2023年は日本代表の3月シリーズ、9月シリーズ、10月シリーズと定期的に呼ばれていたが、今年のアジア杯では招集されなかった。

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