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遠藤航、19歳若手の“ハグ”が話題に…「なぜ遠藤はリバプール後輩に愛される?」英国紙がホメた「リバプールには“3人のキャプテン”がいた」
posted2024/03/01 17:06
text by
田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph by
Getty Images
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厳しかった英メディア「エンドウはカップ戦要員」
振り返れば、リバプールにおける遠藤のキャリアは、決して順風満帆のスタートではなかった。移籍が決まったのは、夏の市場の閉幕日が近づく8月18日。シーズンはすでに始まっており、遠藤はプレシーズンマッチを含めた調整期間を消化することなくチームに合流した。しかも、移籍先は超名門リバプールである。移籍当初は、適応に苦しんだ。
英メディアは辛辣だった。クラブ情報サイト『ディス・イズ・アンフィールド』が「エンドウにはプレミアリーグのビッグマッチで先発を任せられない」と伝えたように、加入当初の風当たりは非常に強かった。
当時の出場機会は、クラブとして優先順位の落ちるカップ戦が主だったが、そこからひとつひとつ評価と信頼を重ねていき、こうして決勝の大舞台で主役級の活躍を見せたのだから、本当に素晴らしいの一言である。実際に今、遠藤への懐疑的な意見は、英メディアではまったくと言っていいほど聞かれなくなった。
リーグカップ決勝後、遠藤は静かに話した。
「最初はカップ戦要員とか言われたりはしましたけど(苦笑)。カップ戦に出ること自体、別に簡単なことではないというか。そこで結果を残し続けることも、やっぱり簡単なことじゃない。
自分はずっとカップ戦に出ていた。アジアカップでチームを抜けて(準決勝は)出なかったですけど、こうやって結果をひとつ残したのは大きい。カップ戦に出ている選手たちも含めて、やっぱりそれがチームなんで。メンバーを色々と替えながら、結果を残し続けたからこそ、今日の結果があると思っています」
“予想外だった”遠藤の答え
戴冠後の質疑応答で、個人的に最も胸を打たれたのは、彼らしいリーダーシップが垣間見えた時だった。