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仲間が証言する久保建英22歳の「新世代ムードメーカー」な現在…意外な選手が見せた“アニキぶり”も「TVには映らない」素顔の日本代表
text by
矢内由美子Yumiko Yanai
photograph byGetty Images
posted2024/01/31 11:01
ムードメーカーとしてもチームを引っ張っている久保建英
雰囲気はどんどん良くなっている
渡辺はチーム練習が休みになった1月25日に「(遠藤)航くん、(伊東)純也くん、(久保)建英、(中村)敬斗と一緒にいて、ホテルの中で過ごしてリフレッシュした」という。5人は韓国対マレーシアを映像で観戦。韓国が3-2とリードしたところで視聴をやめ、ラウンド16の相手は「韓国だね」と話していたそうだ。すると、約16分もあったアディショナルタイム中にマレーシアが追いつき、3-3の引き分けに。裏カードでバーレーンがヨルダンに勝ったことで、日本の相手がバーレーンに決まった。“どんでん返し”までの時間を共有したことを含めて、チームはどんどん雰囲気が良くなっているように見える。
過去の大会では日程が進むとどうしても、試合に出ているメンバーと出ていないメンバーの温度差が異なってくる様子が見られがちだったが、森保監督はグループステージ突破の決まっていないインドネシア戦でベトナム戦、イラク戦とも大幅に異なる大胆なメンバー起用をしており、チーム全体の士気は高いレベルで保たれている。
バーレーンはどんなチームか?
ラウンド16で対戦するバーレーンについては、久保が「正直、ノーマークだった」と言ったように多くの選手が想定していなかったと口をそろえるが、「どこと当たっても勝つだけ」という言葉も共通している。
1月25日にあったグループリーグ最終戦のバーレーン対ヨルダンは、既に突破を決めていたヨルダンが決勝トーナメントの山を睨んで勝・分・敗、いずれも厭わないといったような戦いをしたため参考にならない部分もあるが、その中で見えていたのは4-2-3-1のバーレーンが、スピードのある長身選手が縦パス一本で裏抜けを狙う形を持っていること。チームとしてどう戦うかはこれからだが、上田は「相手がオーソドックスな形で来るのであればやりやすいか分からないですけど、いいのかなと思います」と自信を見せている。
U-22日本代表として出場した昨年9月のAFC U-23アジア杯予選でU-22バーレーン代表と対戦(0-0)した細谷は「粘り強さがある。自分たちも決定機がある中、得点を取れなかった。中の固さはあるのかなと思う」と印象を語った。
ラウンド16の試合は1月31日、会場はベトナム戦、インドネシア戦と同じアルトゥママ。日本は3度の勝利を収めてさらに勝ち進んでいくつもりだ。