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球体とリズムBACK NUMBER
「エンドウは特別」「ミトマは重要」名将が愛する遠藤航でも三笘薫でもなく…最もゴールに絡んだ男は?〈森保ジャパンEL戦線を3つ星評価〉
text by
井川洋一Yoichi Igawa
photograph byKiichi Matsumoto
posted2023/12/19 17:56
堂安律、三笘薫、遠藤航ら日本人選手の活躍はELでも続いている
国内では相手の研究が進み、昨季ほど勝ち星を得ていない。それでも馴染みの薄い敵ばかりのヨーロッパリーグでは、マルセイユやアヤックスといった名門(後者は今季、内部に根深い問題を抱えて苦しんでいるが)と同居するグループを首位で突破した。
ただし三笘薫が残した数字といえば、第2節マルセイユ戦(2-2)の反撃に繋がるアシストのみ。昨季から左サイドで見事に連係していたレフトバックのペルビス・エストピニャンが、9月末に負傷で長期離脱している影響もありそうだが、良い形で前を向くシーンが少ないのはやや気がかりだ。
「三笘はパスカル・グロースやルイス・ダンクと共に、おそらくチームでもっとも重要な選手だ」とデゼルビ監督は10月に話した。
「しかし彼らはチームのパフォーマンスが落ちると、その影響を色濃く受けてしまう」
とはいえ昨シーズンの三笘はカタールW杯後の後半戦から一気に調子を上げて、鮮烈な印象を残したので、今季もここからピークを迎えるのかもしれない。期待したい。
2ゴール3アシストの成績を残したのは…
フライブルク/堂安律 25歳 推定市場価値1800万ユーロ(約27億9900万円)
グループA 2位通過 ★★/6試合414分2ゴール3アシスト
2年目のフライブルクで自身4度目のヨーロッパリーグに参戦している堂安律は、ブンデスリーガよりもこのコンペティションで活躍している。オリンピアコスとの初戦に先発すると、ボックス内で相手のファウルを誘ってPKを獲得し、3-2の勝利に貢献した。
次のウェストハム戦では先発を外れたものの、後半開始から投入されて同点ゴールに繋がるキーパスを送るなど良い働きをすると、第3節FK TSC戦では右ウイングバックで先発し、終盤に利き足とは逆の右足でクロスを上げてダメ押し点をお膳立て。同じ相手とのリターンマッチでは残り20分に投入されてチームの5点目を奪い、第5節オリンピアコス戦では先発に復帰してCKからチームの2点目をアシストし、最後は2戦連続でチームの5点目をマークした。
最終節ウェストハム戦に敗れてプレーオフに回ることになり、相手はRCランスに決定。チャンピオンズリーグ・グループステージでアーセナルに1勝1敗の戦績を残したフランス勢だが、冬に入って調子を上げてきたフライブルクにも勝機はあるはず。
スポルティング守田はELで“不運”?
スポルティング/守田英正 28歳 推定市場価値1200万ユーロ(約18億6600万円)
グループD 2位通過 ★★/5試合327分出場
昨シーズンに中盤でコンビを組んだウルグアイ代表マヌエル・ウガルテがパリ・サンジェルマンへ移籍し、今季の守田英正はセントラルMFのファーストチョイスと考えられているようだ。