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「ヤバいです…新人王確定と言っていい」ラミレス絶賛の“あるドラ1投手”…1年目から誰が活躍する?「DeNA度会隆輝は3割打つかも」
text by
曹宇鉉Uhyon Cho
photograph byJIJI PRESS
posted2023/11/09 11:04
DeNAに決まった度会隆輝。左は三浦大輔監督
ラミレス 少し見ただけでも、本物だと思わせるものがありますね。率直に言って「ヤバい」です(笑)。新人王確定では、と言ってもいいくらいかもしれません。これでパフォーマンスに安定感があれば、ローテーション入りは確実でしょう。もし1年間ローテーションを守れたら、150奪三振は超えてくるんじゃないかな。
――150奪三振というのは非常に具体的な数字ですね。西舘投手をそこまで高く評価する理由はどこにあるのでしょうか。
ラミレス まずはフォーム。投げるときにワンテンポでいくところを、少し“溜め”があって打者のタイミングをズラせる。ややカット気味のストレートもいいですね。右投手ですが、左打者にもかなり強そうな印象を受けます。そしてストレートの軌道から落ちてくるフォーク。間違いなく三振を奪える球です。このレベルだと、阿部監督の後輩というのは指名に無関係でしょう(笑)。巨人のエースになれる逸材だと思います。
西武1位・武内夏暉…「1年目は5勝7敗くらい」
――今年は左投手が豊作なドラフトでもありました。そんななか、西武、ソフトバンク、ヤクルトの3球団が1位で指名したのが武内夏暉投手(国学院大)です。
ラミレス ツーシーム、カーブ、スライダー、チェンジアップと多彩な変化球をアウトサイドとインサイドに投げ分けられる投手ですね。これだけの身長(185cm)があって制球力もいい。ただ、ストレートは「クリーンな真っ直ぐ」というか、ピュアな回転だなという印象を受けます。こういう球質だと、左打者でも打ちやすいかもしれません。左右の違いはありますが、個人的には、巨人の西舘のほうが現時点でいい投手に見えます。
――左投手ということで、そのぶん評価が高くなったという側面も?
ラミレス 球団によって評価の基準は異なりますが、西武を含めて彼を指名した球団はポテンシャルを高く評価したのでは。ただ、彼くらいのレベルの左投手は現在のプロ野球界にもいます。ツーシームやカーブ、チェンジアップを低めに集めて器用に投げ分けられるか否かが、プロでの成績を左右しそうですね。
――武内投手はドラフト前から1番人気の逸材だったので、やや“辛口”な印象も受けます。
ラミレス もちろん、評価に見合った能力を発揮できれば、開幕一軍、ローテーションにも入ってくるでしょう。ただ、西武の打線との兼ね合いもありますが、1年目は5勝7敗くらいの成績だと予想します。そこから成長して、将来的にスターになる可能性は大いにあります。
<「『高校生ゼロ』巨人、『指名漏れ』真鍋慧をラミレスが本音で語る」編につづく>