ラミレス　レギュラー格では佐野恵太と桑原将志がいますし、関根大気や大田泰示、神里和毅や蝦名達夫もいる。そういった状況で、1年目の度会を外野手として起用し続けるのか。たしかに少しクエスチョンマークがつきますね。

「DeNAは度会にとって一番厳しい球団」

――まずは既存戦力との競争からスタート。

ラミレス　そうなります。1位指名を公言していた中日の場合は、おそらく「あなたに任せます」くらいの気持ちで、言ってしまえばレギュラーを与えるつもりで獲りにいっていた。ロッテもパ・リーグでDHがあるので、出場機会は作りやすかったはず。対してDeNAは「どうぞ」とポジションが用意されている環境ではない。そう考えると、彼にとって「一番厳しい球団」かもしれません。

――内野で起用する可能性についてはどうでしょうか。セカンドやサードの経験もあり、最近も内野守備を練習しているようです。

ラミレス　ドラフト1位で3球団が競合した逸材ですからね。「内野でもいけそうだから」という理由で一打席でも多く立たせる……というイメージはあまり湧きません。プロなので必ずしも希望するポジションだけを守るわけにはいきませんが、特に最初のうちは本人にとってやりやすい守備位置で起用するのでは。開幕一軍だったとしても、なかなか試合で使う機会がなく、状況によっては早い段階で二軍に送って試合に出させることも考えられる。とはいえポテンシャルは間違いないので、1年目からレギュラーを獲得してもまったく不思議ではありません。

全12球団のドラフト1位指名選手　©Hideki Sugiyama

広島1位・常廣羽也斗…「10勝するかも」

――続いて広島と楽天から1位指名を受け、広島に決まった常廣羽也斗投手（青山学院大）です。投球を見た印象はいかがでしょうか。

ラミレス　ベリーグッド、いいピッチャーですね。球種が読まれにくい構えとフォームをしていて、ストレートも150キロ以上出ている。優秀な投手の条件として、一塁にランナーがいる状況でクイックをしても球の質が落ちないことが挙げられますが、彼にはその心配がない。1年目からローテーションに入ってくるでしょうし、10勝してもまったく不思議ではありません。　

楽天と競合の上、広島・新井貴浩監督が常廣羽也斗（青山学院大）を引き当てた　©Shigeki Yamamoto

ラミレス絶賛の巨人ドラ1「新人王確定では」

――常廣投手との比較でいうと、日本ハムとの競合を経て巨人が交渉権を獲得した西舘勇陽投手（中央大）はどうでしょうか。彼は阿部慎之助監督の大学の後輩でもあります。

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