【大商大】上田大河投手（182cm86kg・右投右打・大商大高）

◆大阪商業大・上田大河投手（182cm86kg・右投右打・大商大高）の場合

「自分のドラフト1位ですか、初めて聞かれましたね」

　そう言いながら、うーんと長考が続いた後で、そのわりにキッパリと、

「岩井（俊介・投手・名城大・182cm90kg・右投右打・京都翔英高）ですね。夏の『日米』で一緒になったんですが、スピード、回転数、ホップ成分……すべての数値が違い過ぎます。近くで見た持ち球のえげつなさも素晴らしい。その割にあんまり話題になっていないみたいなのが自分にはちょっとわからないですね。

名城大の岩井俊介投手。156kmの速球が武器だ　©KYODO

　それと上武大の進藤（勇也・捕手・182cm90kg・右投右打・筑陽学園高）はやっぱりすごいですよ。強肩もそうですけど、そんなことよりリードっていうんですか。1年に2、3回しかバッテリー組まないのに、初球からこっちの投げたいボールを要求してくれて、それが何イニングも続くんです。

　だからこっちはほぼサインにも首を振らず、投げることに集中できるのでものすごく投げやすい。勝負のカウントでもその試合でこっちが自信を持っているボールを要求してくる。そのタイミングも絶妙なんですよ。

上武大の進藤勇也捕手。運動能力だけでなく、リードのすごさも感じたという　©JIJI PRESS

　バッターなら慶應義塾大・廣瀬隆太（内野手・182cm91kg・右投右打・慶応高）になるかなぁ。頭ぐらいのありえないボールを捉えて、ホームラン。『日米』でもそういうホームランを打っていましたね。僕らピッチャーにとっては廣瀬みたいに、外角高めを左中間に放り込むみたいな想定外のことができるヤツがいちばん怖いバッターなんですよ」

慶応大の廣瀬隆太内野手。「外角高めを左中間に放り込」める逸材だという　©JIJI PRESS

　番外編として、こんな声もあった。

　社会人球界のベテラン投手にたまたま話が聞けていた。オープン戦で今年の話題になっている大学投手たちとはほぼ対戦しているという。

【次ページ】　社会人のベテラン投手が選んだ「ドラ1」候補は…？