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清宮幸太郎(24歳)“ラグビー日本代表”も夢じゃなかった? 今も愛するラグビーへの特別な感情「簡単に“ベスト8”なんて…」の真意《秘蔵写真も発見》
posted2023/09/28 11:08
text by
佐藤春佳Haruka Sato
photograph by
NumberWeb
父・克幸さんはバックローの名選手だったが、清宮が幼い頃から憧れていたのはスタンドオフの選手だった。中でも胸を熱くしたのが、イングランド代表SOのジョニー・ウィルキンソン。W杯は2003年、2007年の2大会に出場して通算277得点。これは未だ破られることのない歴代最多得点記録だ。「ラグビー界のベッカム」とも呼ばれた甘いマスクでも人気を集めた。
「2003年大会にドロップゴールを決めまくったんですよ。あれで一気にファンになりました。サウスポーなんですけど、右足? 左足? どっちでもいけちゃうの? って(笑)ずっと見ていました。キックが大好きでした」
五郎丸もいたグラウンドで目をキラキラ
そのヒーローと清宮少年とは対面を果たしている。2004年に来日し、早大ラグビー部のグラウンドでラグビークリニックが開催されたのだ。
「憧れていた選手と会えたんですよ! 上井草のグラウンドでキックを披露してくれて、僕、ジョニー・ウィルキンソンの真後ろからキックの軌道を見たんです! 僕も一緒に蹴ったり、教えてもらったりして、すげえ、って。ジョニー・ウィルキンソンが好きすぎて、もうとにかく強烈な思い出でした」
実はこの時、同じ上井草のグラウンドで胸を熱くしていたラガーマンがいた。当時早大1年だった五郎丸歩だ。
5歳だった清宮少年と同じように五郎丸もそのキックを目の当たりにして衝撃を受け、色々なことを学んだという。2015年大会で有名になったプレースキックの際に少し体をかがめて両手を重ねる「五郎丸ポーズ」は、ウィルキンソンを参考にしたもの。五郎丸はその後、2015年W杯で南アフリカを破る大金星の立役者となるのだから不思議な縁だ。