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「痛っ、最悪やあ」右手小指があらぬ方向に…源田壮亮がいま明かす、WBC“あのケガの真相”「レントゲン写真を見た瞬間、先生があれ?って」 

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佐藤春佳

佐藤春佳Haruka Sato

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photograph byYuki Suenaga

posted2023/09/05 11:03

「痛っ、最悪やあ」右手小指があらぬ方向に…源田壮亮がいま明かす、WBC“あのケガの真相”「レントゲン写真を見た瞬間、先生があれ?って」<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

埼玉西武ライオンズ、源田壮亮選手(30歳)。WBC優勝から約半年、あの右手小指骨折の真相を明かした

「宮崎合宿中に一緒に食事に行って……ダルビッシュさん以外は全員野手というメンバーだったんですけど、6人で延々と野球談義を交わしました。ピッチャー目線の話を聞いたり、いや、バッターはこうだと話したり。ダルビッシュさんもすごく質問してくれたんです。お寿司を食べながら6時間ぐらい、話題は全て野球です。やっぱり知識量が凄いですし、僕らがしたことのないような経験を沢山されている。一つ一つの言葉に重みがあるんですよ」

 MLBでプレーしながらも常に日本の野球界の情報をチェックしているというダルビッシュは、一人一人の選手についても既に詳しかった。ショートで5年連続ゴールデン・グラブ賞を受賞している源田には、身を乗り出して守備の質問を投げかけてきたという。

「守備の話をしていて、『どういう感じで守っているの?』とか、『こういう時はどうしているの?』とか色々聞かれて、僕が答えて……。そしたら、『ちょっと明日からやってみるわ』って」

 ただ質問するだけではない。6時間も語り通した“寿司会”翌日の練習中には、ダルビッシュから声をかけられた。

「守備練習の後に、ダルさんが『(源田に)言われたことを意識してやったら前より上手くなったわ』と言葉をかけてくれました。今まで接点もなかったし話したのも今回が初めて。選手一人一人に気を遣ってくれて、本当に優しいなあ、と思いました」

「源田さん!」大谷との再会

 3月3日、名古屋での壮行試合前からは、大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス)も合流。大谷の日本ハムでのラストイヤーである2017年シーズンには対戦経験があり、オールスターでもチームメートだったことから、大谷も「源田さん!」と気さくに声をかけていたという。

「まず日本にいた時より体が大きくなっていたし、物腰に落ち着きもあった。一流の人たちから見てもみんなが『翔平すごい!』ってなるぐらいなんでね。いやあ、すごいですよ、本当に。オールスターの時は、(大谷が)DHで出ていたので、彼の後ろを守るというのは初めてだったんです。本当にすごい景色をみせてもらっているな、って」

「痛っ!最悪やあ…」

 熱狂の東京ドームで、1次ラウンドの戦いが幕を開ける。中国との初戦に快勝して迎えた大一番の韓国戦。あの瞬間が訪れる。源田の記憶にも今なお鮮明に焼き付いているという、怪我の場面だ。

「最初は痛っ! と思ったぐらいでした、その瞬間は。相手の足に指が引っかかったので、突き指ぐらいかな、と」

【次ページ】 「痛っ!最悪やあ…」

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