堂安律は厳しい表情で「1勝もできないのはダメ」

　コロンビア戦では、4-1-3-2のシステムにトライした。1点を追いかける展開で、浅野拓磨と上田綺世の2トップに変更した。

　システム変更を指示する森保監督のメモが話題になったが、今回はテストマッチだ。準備不足は間違いないが、得点が欲しかった。「準備していないから動かない」よりも、ぶっつけ本番でもトライしたほうがいい。

　カタールW杯後初めての活動で、選手の入れ替わりがあった。難しい相手との連戦でもある。だとしても、1分1敗の結果は受け入れがたい。堂安律は「負けちゃいけないですし、W杯が終わってみんなが期待してくれているなかで1勝もできないのは、いくら新戦力とかが入っているとしてもダメだと思います」と、厳しい表情で話した。

　ウルグアイ戦で主将の腕章を巻き、途中出場のコロンビア戦で板倉滉から腕章を引き継いだ遠藤は、落ち着いた口調で話した。30歳のチームリーダーは、「今回は若い選手も入ってきて、そういう選手をスタメンで使いながら、チームとして次のW杯へ向けてどう成長していくかという段階だと思う」と前置きをしたうえでこう続けた。

「結果が出ないのはもちろん残念で、どの試合でも勝利を目ざしながらも、トライしていく部分はしっかりトライするべきだと思いますし、いろんなオプションを持つ意味で、今回の2試合は決して無駄ではなかったと思います」

　そして、「次につなげないといけない2試合だったと思います」と締めた。テストの要素を含みながらも、チームとして積み上げていかなければいけない、ということだ。

　日本代表の次のターゲットは、来年1月開幕予定のアジアカップである。11月にはW杯アジア2次予選がスタートするが、対戦相手との力関係を考えても、実験的な取り組みが許される。

　極論すれば23年の活動は、チームの底上げに充ててもいいのではないか。そのなかでも、公式戦では結果を残していく。W杯をまたいで指揮する森保監督には、それぐらいのハードルが課せられてもいい。

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