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「ユートといえば合宿中のヨガ!」「スペインは化物だったけど…」長友佑都の戦友DFが語る“インテル友情ウラ話とW杯番狂わせ秘策”とは
text by
弓削高志Takashi Yuge
photograph byKiichi Matsumoto
posted2022/11/23 11:03
ラノッキアがインテルで共闘した長友佑都。カタールW杯での活躍をラノッキアは心待ちにしている
「あのときのスペインは化物みたいに強かった。GKカシージャスにピケやアルビオルの守備陣、イニエスタやシャビ・アロンソ、D・シウバの中盤、F・トーレス……自分がA代表デビューしてまだ4試合目で、世界王者との対戦だったから相当気持ちが入っていた」
――スペインのようなテクニック優位にあるチームと対戦するにあたって、日本のDFたちはどういう準備をするべきでしょうか?
「彼らはゲームの中でプレーの起点を動かしながら、流れをつかませない。だから試合が進むごとに難しくなるんだ。キープしたり、あえて持たせたり、ボールを通して相手をコントロールしようとする。ボールの出どころを特定できなければ、守る側にとっては相当に厄介だ。対処法としては1対1ではなく、2人目、3人目のチームメイトと協力して数的優位を作って追い込むのがセオリー。やはり個人技で対応するのではなく、守備フェーズとして連動しながらチームで守ることが大事だと思う」
「W杯はソファで家族や友人と、穏やかな気持ちで観るよ」
元インテル主将は日本人を気さくに迎え入れてくれるはず
代表とビッグクラブの高みで戦って、戦い続けて、ラノッキアはようやく安息の故郷に腰を落ち着けた。故郷アッシジへの巡礼を日本で喩えるなら、善光寺参りか四国のお遍路だろうか。
もし機会があれば、世界遺産の古都の農園ホテルを訪ねてみてほしい。運が良ければ、スラリとしたのっぽの元インテル主将が気さくな笑顔で迎えてくれるはずだ。<#1、#2からつづく>
〈取材協力〉Borgo Antichi Orti
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