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〈W杯初戦、守田英正が間に合わない?〉長友佑都も感心…堂安律の“鋭いドイツ考察+熱い決意”「全員がその覚悟はできている、と」
posted2022/11/20 18:38
text by
飯尾篤史Atsushi Iio
photograph by
Kiichi Matsumoto/JMPA
カタールの強豪クラブ、アル・サッドの施設を利用した日本代表のトレーニング場に、懐かしい顔がいくつもあった。
福西崇史、佐藤寿人、大久保嘉人、槙野智章……。
テレビ中継の解説を務める元代表戦士たちが続々と練習取材に訪れ、いよいよW杯開幕のムードが高まっている。
さらに、初戦のドイツ戦4日前にあたるこの11月19日のトレーニングから、冒頭15分以降が完全非公開となったことも、決戦が迫っていることを感じさせた。
体調不良のために合流が遅れていた“日本のジョーカー”三笘薫も2日前にドーハ入りし、選手全員が揃ったことで集合写真の撮影も行われた。トレーニングはいつもどおり、選手全員でピッチをランニングすることから始まった、かに思われた。
ところが、集合写真の撮影時には26人いた選手が、25人しかいない。
負傷明けで大事をとってカナダ戦の出場を見合わせた冨安健洋の姿も、脳震盪からの復帰プログラム中の遠藤航の姿もある。
不在だったのは、守田英正だ。
15日の練習後に守田がこぼしていた本音
代表チームに合流した15日から、左足ふくらはぎの違和感のために別メニューに取り組んでいた。チームがカナダと親善試合を行うためにUAEに遠征した際には、ドーハにとどまって調整を続けていた。カナダ戦翌日、UAEから戻ってきたチームがオフだった18日には、初めてボールを使ってパス練習をする姿も見られていたが、ここに来てランニングすらできない状態に戻ってしまったのだろうか……。
実は守田は左足ふくらはぎの違和感にずっと苦しめられている。ブラジルやチュニジアなどと対戦した6月シリーズでチームから離脱したときも、10月末と11月に所属するスポルティングの公式戦を2試合欠場したときも、同箇所の負傷が原因だったのだ。
15日の練習後、ドイツ戦に間に合うのかと問われた守田は、「もちろんです」ときっぱり答える一方で、「この段階で違和感があるので不安がある」と本音もこぼしていた。
トレーニングが非公開になったあとで守田がピッチに姿を現していること、リハビリが順調に進んでいることを願うばかりだ。
ドイツ分析の中で伊東と前田が語った「スペース」とは
一方、チームはこの日から本格的なドイツ分析に入っている。午後に行われたミーティングでは映像を見ながら、ドイツとどう戦うのかを整理したようだ。