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「分かります? 着てもないものに熱くなれない」鈴木優磨(26歳)が日本代表より愛する鹿島で果たしたい“義務”と“ハセさん超え” 

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池田博一

池田博一Hirokazu Ikeda

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posted2022/11/04 17:02

「分かります? 着てもないものに熱くなれない」鈴木優磨(26歳)が日本代表より愛する鹿島で果たしたい“義務”と“ハセさん超え”<Number Web> photograph by J.LEAGUE

今季はリーグトップの9アシスト(7ゴール、第33節終了時点)と献身性も光るJ1鹿島FW鈴木優磨。ベルギーでの経験がプレーの幅を広げた

 日本でタイトルを経験し、さらにベルギーで個の能力において考え抜いた。そのおかげでプレーの幅が大きく広がった。当然、日本代表入りを期待する声も高まった。アントラーズの先達の言葉を借りれば、「クラブと代表両方のハードなスケジュールにも関係なく、ピッチに出れば結果を出し続けなければいけない」と小笠原満男が語り、「現役選手として、日の丸を背負うのは特別なこと」と内田篤人は言う。

 2018年11月、初めて日本代表に選出された。森保一監督は「アジアのチャンピオンを目指す力のあるチームで、得点という結果も出している。前線の選手として存在感を発揮している」と評価し、選考理由とした。しかし、ケガにより辞退。その後の選出は今のところない。

――生粋のサッカー少年が目指すのは、やはり日本代表?

「いや、これまではワールドカップとか欧州CLが大好きでそっちばかり見ていた。だから、もともとそんなに……。でも、6月のブラジル戦は(上田)綺世が選ばれていたから、6年ぶりにテレビで見た。小さい頃はよく見ていたんだけどね。特にジーコジャパンはよく見ていた。当時のビッグスターを全員呼んで、いいメンバーを集めればいいサッカーができるという、あのメンバー選考は好きだったなあ。だから結局、ジーコさんよ(笑)」

――メンバー入りを目指す?(11/1発表前の質問)

「いや、もうJリーグにいたら厳しい。でも、俺はそれをわかって帰って来ているから。だから、もうそこにはあまりモチベーションはない。そもそも俺はエリートじゃないんですよ。だから、年代別代表に入って青いユニフォームを着たことがない。でも、アントラーズのユニフォームはずっと袖を通してきた。だから、そんなに熱くなれないというか……。分かります? 着てもない、背負ってもないものに熱くなれない。それって自分のなかではモチベーションとしてすごく大事なことで。これまでに何度か着たことがあればまた違ったのかもしれないけれど、現時点で着たことがないんですよ(笑)。アントラーズのクラブとしての凄さを見てサッカーをしてきたタイプだから」

――まだ26歳。まだまだこれからでしょう。

「日本代表に興味がないわけではない。でも、それより目指したいのは、アントラーズのために力を還元したいし、タイトルを獲るためにプレーしたいという思いが強い。このチームで活躍して、ファンサポーターの胸に刻まれる。そんな選手になりたいし、それくらい鹿島っ子だから。それくらい大好きなクラブに帰ってきたし、それがこのクラブにいる義務であると思っている。そこに全力を注ぎたい。あと個人的なことを言わせてもらえば……」

――個人的? そんなことを自分から言うのはめずらしい。

「欲とかではないけど、やっぱりハセさん(長谷川祥之)の記録を超えること。親父にはよく話していたけど、アントラーズのクラブ記録であるリーグ戦89ゴールを塗り替えたい」

 現在、鈴木はリーグ通算34ゴールを記録している。残り55ゴール、そしてアントラーズにさらなるタイトルをもたらすこと。もうすでに、見据える先は定まっている。

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“ファミリーを大事にする男”鈴木優磨(26歳)が小笠原満男にした“相談”とは?「この人がそう言ってるんだから、大丈夫なんだなあって」

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