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関東インカレで入賞者だらけの青学大、なぜ強さは衰えないのか? 選手が明かす「今季の箱根駅伝は、さらに一人10秒上げる」
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byAFLO
posted2022/05/30 11:00
箱根駅伝を目指す大学にとって春の重要なレースは関東インカレ。チーム強化を着々と推し進めているのは、どの大学か?(写真は青学大・岸本)
1つ大きいのは、前回の箱根駅伝優勝後、原監督が「来年は今年の記録を1分半更新したい」と語り、それがチームの目標になっていることが挙げられる。
「昨季の箱根は2位に大差をつけて優勝したのですが、今季はそれよりも上を行く目標でひとり10秒上げていこうとなっています。そのために普段のレースから10秒タイムを上げていくことをやっていて、昨季よりも高みを目指しているところがすごく大きいと思います」
西久保は、そう語る。
学生トップレベルで10秒もタイムを上げるのは容易ではないが、練習からライバル心を燃やし、部内での競争は非常に激しくなっている。
「関東インカレに出場する争いも箱根メンバーが外れてしまうほど層が厚いです。三大駅伝の選考はさらに厳しくなると思うので、みんな必死ですね」
関東インカレ出場組に加え、大会前日の絆挑戦記録会では箱根組の8区2位の佐藤一世(3年)が5000mで優勝し、3区2位の太田蒼生(2年)が故障から戻ってきた。原監督が重きを置く近藤、岸本、西久保ら4年生が充実し、主力組が結果を出し、中間層は箱根組を喰おうと必死だ。選手の質、量ともに非常に高く、ここ数年でチームは最高の完成度を維持している。主力に故障者が多数出ない限り、3大駅伝、青学大の優位は揺るがない。
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